英語が喋れるようになりたいと思い、オンライン英会話のレッスンを受け始めて、10カ月が経ちました。
はずかしながら、料金の安さ重視で入会したので、その会社のサービスや教材は、あまり充実しているとは感じません。
他の会社の体験レッスンを数社受けましたが、比べるほど、そう思います…しかし、ひとまずはこのまま、続ける予定。
教材に期待してないからこそ、気がついたことがあります。
それは、レッスンを受けた後の満足感は、先生のやり方次第、ということ。
教材は中学生のレベルです。基本はリピートなので、教材通りに真面目に教えてくださる先生のレッスンを受けた後は、正直「退屈だった。」という感想を抱いてしまいます。
一方、フリートークを交えながら進めてくださる先生は、話が盛り上がることもあり、そういう時は、会話ができたということで、満足度は上がります。
ただ、今の私はまだまだ、思うようには聞きとれないし、言いたいことが全ては喋れるわけではありません。なので、フリートークの時間が長ければ満足する、ということでもないことが分かってきました。
では、どういう先生に出会った時に、「今日は充実していた」という気分になるのか。10か月、沢山の先生のレッスンを受けて、ようやく見えてきました。
同時に、ピアノの学習の過程との共通点を見つけました。
「このレッスンは充実していた!」と思える時。
それは一言で言うと「ちゃんと会話ができた時」です。シンプルですね。
具体的に言うと、先生が「ゆっくり喋ってくれる」人だった時、です。確実に聴きとれる速さで喋ってくれると、落ち着いて話す練習ができます。
そして、私がなかなか言葉が出なくても、じっと待っていてくれる。そして私の伝えた文章を、時々は正しい英語になおしてくれる…
そういう先生のやり方で学ぶと、レッスンが終わった時に「話せた」という達成感を味わえます。進歩はゆっくりでも、着実に自分の言葉で言えることが増えている、そう感じるのです。
つまり上達への道は、ゆっくりでも今の自分が伝えられるレベルの言葉でやり取りすることだと思います。
これはピアノの上達を目指す学習者にも言えることです。
例えば、ピアノを練習している時、上達したくて背伸びをして、速く弾いてしまう。
よくあることですが、これは上達への遠回りとなってしまう行為です。
もちろん、間違えずに弾けるのであれば、速く弾くことは問題ありません。
しかし「テンポを上げるレベルではないのに、速く弾いてしまう。」その結果、「途中で演奏が止まったり、何度も同じ箇所を弾きなおしたりしてしまう。」
そのくり返しでは、残念ながら上達は遠ざかります。
ゆっくりでも確実に弾けること。それができてから、ほんの少しずつテンポを上げること。それが、着実にレベルアップする方法です。
ピアノにおいて、そっちの方が断然、「背伸び」より近道なのです、
以前、こんな英語の先生もいました。教材通りのレッスンよりもフリートークが好きな私の気持ちを理解してくれて、色々な話題を提供してくれる先生です。
最初はとても刺激的で、ありがたく感じていました。物知りで、話題も豊富で、とても賢い人です。
しかし、話すスピードが私にとっては速く、話す量も多いため、段々と聞きとれなくなってしまうのです。
途中で「聞きとりたいので、もう一回ゆっくりお願い。」と勇気をふり絞って発言します。それでも、気がつけばその先生の本来の速さに戻ってしまいます。
だから私はついていけない…そして聞きとれない時間は、ぼーっと過ごすしかない。
せっかくだからレッスン時間いっぱいは、この先生と少しでも会話したいのに…
そんなレッスンが重なるうちに、こう思うようになりました。
私の低いレベルでは、この先生から学べるものがない、と。
その先生は「レッスンの時間いっぱい、英語で話してあげよう。」という優しさからの行動だったと思いますが、レベルが高すぎると、身につかないものですね…
それに気がついて以降は、その先生を予約するのはやめました。
最後にもう一度くり返しますが、英会話の上達への道は、ピアノ学習の方法と、とっても似ています。
もし、あなたが頑張り屋さんで、少しレベルの高い曲を目指したいのであれば、ものすご〜くテンポを下げて練習する。それだけでも、「今の自分のレベルにまで下げて練習する」が可能になります。
自分のレベルを自覚し、今できることをゆっくりでも確実にやる。それを積み重ねながら、レベルをほんの少しずつ上げていくこと。それが着実に実力の底上げにつながるのです。
その共通点を思い出しながら、今後、英語学習の上達に活かしたいと思いました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。