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楽譜の読み方(超初心者向け)

ピアノの楽譜の読み方②ヘ音記号編

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ピアノの楽譜は、ト音記号とヘ音記号で表される大譜表で表されます。ト音記号は主に高い音域を表し、ピアノでは右手で弾きます。一方、ヘ音記号は主に低い音域を表し、左手で弾きます

この記事では、音符が読めない方むけに、楽しく楽譜に親しんでいただけるよう、ヘ音記号の読み方についてお伝えします。

ト音記号について分からない方は、先にピアノの楽譜の読み方①ト音記号編を読んでいただくことをおすすめします。

こんにちは。前にト音記号を学習したね。読めるようになったかな?
うん。前はまったく読めなかったけど、今は少し読めるようになったよ。ピアノが両手で弾きたいから、今度はヘ音記号を読めるようになりたいな。

では、これからヘ音記号を学んでいこう。

もくじ

ピアノの楽譜を見てみよう

ピアノは1台で、オーケストラのような音域の広い曲でも演奏可能な楽器です。そのため、楽譜ではト音記号とへ音記号で表される「大譜表」が用いられます。

下の楽譜はピアノの楽譜です。「ヘ音記号」は低い音域を表し、ピアノでは主に左手で弾くパートです。

ピアノの鍵盤を見てみよう

下のピアノの鍵盤で、ヘ音記号の音域を確認してみましょう。グランドピアノやアップライトピアノは、白鍵と黒鍵、全てを数えると88鍵あります。ヘ音記号は基準のド(中央のド)より低い音域に使われ、ピアノでは主に左手で弾くことになります。

ヘ音記号の楽譜

ここからは、楽譜の読み方を学んでいきます。

楽譜上の音名を確認しよう

ヘ音記号を使った楽譜をへ音譜表と呼びます。ヘ音譜表でドからシを表すと下のようになります。また、ドレミファソラシド、という呼び方を「音名」と言います。

上の楽譜の音符を鍵盤で表すと、下の「上の楽譜と同じ音域」で囲まれた音域となります。つまり、「基準(中央)のド」より左側、の音域ということですね。

まずは「ド」と「ソ」の音符を覚えよう

次に「ド」と「ソ」の音符を2つずつ覚えるよ。五線上のどこに位置しているのか、指でさして、しっかり確認しながら覚えよう。

「シドレ」の音符を覚えよう

下の楽譜で、「シ」「ド」「レ」を覚えましょう。それぞれの音符が五線上のどこに位置しているのか、指でさして確認し、音名を言いながら覚えましょう。

既に紹介した、「ド」の音を基準にできるよう、最初に「ド」を書きました。

「シ」「ド」「レ」の音符の場所を覚えたら、次の楽譜でチェック!音名(ドレミ…の呼び方のこと)を当ててみよう。
下に行くと答えがあるよ。



答え

答えられたかな?もし自信がない時は、少し戻って復習しよう。スラスラ言えるようになったら、次に進もう。

 

「ミファソ」を覚えよう

下の楽譜で、「ミ」「ファ」「ソ」を覚えましょう。それぞれの音符が五線上のどこに位置しているのか、指でさして確認し、音名を言いながら覚えましょう。

既に紹介した、「ソ」の音を基準にできるよう、最初に「ソ」を書きました。

「ミ」「ファ」「ソ」の音符の場所をしっかり覚えたら、次の音名を当ててみましょう。



答え

「ラシド」を覚えよう

下の楽譜で、「ラ」「シ」「ド」を覚えましょう。それぞれの音符が五線上のどこに位置しているのか、指でさして確認し、音名を言いながら覚えましょう。

既に紹介した、「ド」の音を基準にできるよう、最初に「ド」を書きました。

「ラ」「シ」「ド」の音符の場所をしっかり覚えたら、次の音名を当ててみましょう。



答え

ここまでおつかれさま。少し休憩しよう。
これまでの音符が覚えられた人は、ステップアップとして次に進もう。

レベルアップしよう

ここからさらに低い音符や、ヘ音記号の中での高めの音符を学びます。

低い「ファソラ」

下の楽譜で、低い「ファ」「ソ」「ラ」を覚えましょう。それぞれの音符が五線上のどこに位置しているのか、指でさして確認し、音名を言いながら覚えましょう。

 

「ファ」「ソ」「ラ」の音符の場所をしっかり覚えたら、次の音名を当ててみましょう。



答え

この音名を当てよう

下の音符①はもう読めますね?①と、これまでの学習をふまえて、②と③の音名を当ててみましょう。



答え

「トロイメライ」の伴奏で音当てチャレンジ

最後にここまでの学習のまとめとして、実際のピアノの楽譜から、ヘ音記号の音名を当てる練習をしましょう。

最初に紹介したピアノの楽譜(↓)を見てみましょう。この楽譜はシューマンの「トロイメライ」という有名な曲です。

ヘ音記号の部分だけを、下に抜き出しました。ここまで学習した音符の長さと下の楽譜の音符の長さは違うので、形が違って見えるかもしれませんが、「音の高さ(=音名)」は同じです(「音符の長さ」は今後、学習します)。

ではチャレンジ!音名を当ててみよう。



答え

さて、どうだったかな?ここまでよくがんばったね。

まとめ:ピアノの楽譜の読み方②ヘ音記号編

ここまでへ音記号について学習しました。へ音記号はト音記号に比べると、学校の授業などで出てくる頻度が低く、あまり身近なものではないかもしれません。しかし、ピアノ学習者にとっては必要なものです。

音符を読む練習をわずかでも続けていくと、だんだんと楽譜に読むことに慣れていきます。大切なのは、ここで学習を終わらせないことです。続けることが1番大変です。逆を言えば、続けることができれば、誰もが必ず習得できる内容です。

ここで紹介した音符の読み方がスラスラ分かるまで、問題を何度もやってみましょう。定着させるためには時間をおいて取りくむことも、よい学習となります。

楽譜が読めるようになっていくと、音楽が身近になり、ピアノの練習がとても楽しくなります。これからも楽譜を読む練習を続けて、ぜひ音楽の世界を広げてほしいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。