ピアノは1つの楽器で、あらゆることができる「楽器の王様」です。ある程度弾けるようになるためには、何年もの練習の積み重ねが必要となります。
情報が溢れている昨今。ピアノ上達のための練習方法など、数えきれないくらいほど紹介されています。しかし、情報過多により、結局何が大切なのか分からなくなってしまうことありませんか?
この記事では、多くのピアノ経験者やプロたちが口を揃えて言われているピアノ上達への考え方を、「シンプルに」お伝えします。
もくじ
ピアノ上達で大切なこと①自分のレベルに合った練習をする
せっかく練習をしていても、その練習が合っていないと、上達に時間がかかることもあります。それについて説明します。
背伸びをしないこと
ピアノを練習する時「少しでも早く上達したくて、速く弾いてしまう。」
ピアノを始めた人やなかなか上達しない人ほど、そのような練習をやりがちです。しかし、これは上達への遠回りとなってしまう行為。
もちろん、間違えずに弾けるのであれば、速く弾くことはステップアップとなります。
しかし「正しく弾けていないのに、速く弾いてしまう。」その結果、「途中で演奏が止まったり、何度も同じ箇所を弾きなおしたりする。」
そのくり返しでは、残念ながら上達は遠ざかってしまいます。つまり、背伸びをしないことが大切です。
正しく・丁寧に練習する
ゆっくりでも確実に弾けること。それができてから、ほんの少しずつテンポを上げていく。それが、着実にレベルアップする方法です。
ピアノ学習において、そっちの方が断然、背伸びするより近道なのです。
ということで、次のような練習をおすすめします。
1.テンポ(速さ)を落として、丁寧に練習する(弾きたい速さで雑に練習しない)
2.せまい範囲を正しく練習する(広く浅い練習にしない)
このような練習を、積み重ねていくこと。それが実力の底上げにつながります。
ピアノ上達で大切なこと②続けること
ピアノの練習は言うまでもなく、練習量も大切です。しかし、1度に頑張りすぎて、その反動で練習が嫌になり、やめてしまっては意味がありません。大切なのは、たとえ毎日ではなくとも「続けること」です。そのためのヒントをお伝えします。
目標設定をする
ピアノを始めたいと思ったきっかけは何ですか?動機があってピアノを始めたとしても、人は続けるうちに最初のやる気など、段々と忘れていってしまうものです。そうなると続きません。
そうならないために、長期的な目標と、月・週などの短期的な目標を立てましょう。1日の練習目標や練習メニューまで作ると効果的です。
練習の目標を「1時間練習する!」よりも、「この1段の譜読みを確実に終わらせる」など、時間よりも練習内容にフォーカスするのが早く上達できるコツです。
習慣化させる
朝起きて歯を磨いたり、ご飯を食べたり、お風呂に入ったりする習慣のどこかに、「ピアノの練習」をくみ込んでみましょう。無理なく練習できるタイミングがあるはずです。
習慣化すると、無意識でも行動できるようになるので、エネルギー最小限でピアノの練習が毎日続けられます。
仲間を見つける
ピアノに限らず、同じ方向を向いて頑張る仲間の存在は、何よりも継続の秘訣です。自分のモチベーションが上がらない時でも、仲間の練習報告を聞くと、再び「頑張ろう」と思えます。
ピアノ教室に通って、そういう仲間を探すのもひとつの方法です。
今は、SNS(インスタグラム、ツイッター、フェースブック)やWEB上で、ピアノ初心者から色々なレベルの人たちが、練習経過を投稿しているようです。その中で刺激をもらうのもいいと思います。長く応援できる人を探すと、モチベーションが続くかもしれません。
ピアノ上達で大切なこと③人や自分の音をよく聴く
音楽はとにかく「聴く」ことが大切です。それについて説明します。
興味のある音楽を沢山聴く
様々なジャンルの音楽や、いつか自分が挑戦したい音楽を聴くことはとてもいいことです。それらを聴いて、音楽に対してイメージが膨らむと、自分の演奏にもいい影響をもたらしてくれます。
自分の音をよく聴く
ピアノを弾く時は、どうしても「正しく指を動かすこと」に意識が行きがちですが、極力、自分の音(表現的な音)もよく聴くように心がけましょう。
そして時々は、録音などをして聴くようにしてみてください。想像と違うような演奏になっていることに気がつくはずです。ピアノの上達というのは、単に指がスラスラと動くようになることだけではありません。「こう歌いたい」という音楽性を表現することがとても大切なのです。
その大切さは、ピアノ初心者の段階でも同じ。初心者のうちから音楽の表現を身につけることで、テクニックが上達した時に、より思いのままに演奏することが可能になります。
まとめ:ピアノ上達へのシンプルな考え方
ピアノ上達の考え方を、シンプルに紹介しました。まとめると次のようになります。
自分のレベルに合った練習をすること
自分のレベルに対して背伸びをせず、今のあなたが確実にできる練習を、正しく丁寧に行うことが大切です。
練習を継続させること
たとえ毎日でなくても、続ければ成長しつづけます。短期的・長期的な目標を立てたり、ピアノ仲間を見つけたりして、やる気を維持させましょう。1度習慣化してしまえば、後がとても楽です。
人や自分の音を聴くこと
様々なジャンルの音楽を聴くことは、自分の音楽性を高めるために効果的です。また自分自身の演奏を聴くことも大切です。録音を活用しましょう。
以上、3つを紹介しました。当たり前のことだったかもしれませんが、練習に余裕がなくなると大切なことが見えなくなることがあります。時々、ここで紹介した「上達への考え方」を思い返してみてください。
皆さんのピアノライフが素敵なものになるよう、応援しています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。