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ピアノを挫折しない方法〜学習継続のコツ〜

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ピアノに限らず、学習の継続は難しいものです。「始めれば、半分終わったも同じ」という考え方もあります。しかし、語学学習やピアノの習得には終わりがなく、続ければ続けるほど、難しさが見えてきますし、奥が深い世界です。

逆を言えば、継続できる人ほど、上達が可能な分野とも言えます。練習をやめなければ、上達し続けます。それがたとえ、ペースがゆっくりであってもです。

ピアノが弾けるようになったら・・・そんなすてきな世界を多くの方に味わってほしいと思っています。

この記事では、ピアノを挫折せずに継続できるコツを紹介します。

もくじ

ピアノで挫折してしまいやすい理由

どんな分野でも、難しいのは「長く続けること」です。好きなこと、興味があることであるはずなのに、続けられない人は多いもの。それはなぜでしょうか。その理由について説明します。

上達が実感できない

「ピアノが好き」という理由で始めたとしても、理想のゴールにたどり着くまでは、ある程度の練習期間は必要です。

特にピアノは両手が別々の動きをしますし、楽譜を読む音符の数も他の楽器より断然多いです。美しい音色ですが、難しい楽器なのです。

そのため、上手に弾けるようになるには、予想以上に練習が必要となります。少しずつでも上達が実感出来ればよいのですが、正しい練習ができていないと、いつまでも上達が感じられません。そうなると、現実と理想のギャップがなかなか埋まらないため、いつの間にかピアノへの熱は冷めてしまいます。

目標が曖昧、または動機が弱い。

どんなジャンルであっても、上を目指すのであれば、それまでの道のりが楽しいだけの分野はありません。

作業工程そのものが楽しめる人はラッキーですが、多くの人は楽しさを知る前に、難しさに直面します。

そんな時に、ピアノを弾く目標が曖昧だったり、動機が弱いと、練習の大変さに負けてしまいます。

「ピアノが弾けたらかっこいい」という思いがあって始めたとします。単純な動機ですが、その気持ちが中途半端であれば、途中でやめてしまうでしょうし、憧れる気持ちが強い人は多少の困難にも負けずに達成するでしょう。

ピアノは孤独な楽器

ピアノは連弾や、他の楽器の伴奏もありますが、基本一人で演奏する楽器。練習も一人です。

ダンス、バンド活動、ブラスバンドのように、練習でも仲間がいれば、頑張れるかもしれません。ピアノの場合、一人なので、思うようにいかないと、簡単にやめることができます。

ピアノの継続のコツはズバリ

上記を踏まえて、ピアノ学習を継続させるコツについて、いくつか紹介します。

ピアノを始めた動機・気持ちを思い出そう

ピアノを始めようと思ったきっかけは何でしょうか?その時に「ピアノを弾けたらどうなるのか」を、何となくでも想像したと思います。

たとえば次のようなことでしょうか。

・将来の可能性が広がる。ピアノのスキルが必要な仕事に就くことができる。

・好きな曲が自由に弾ける。

・発表会やステージで演奏する。

・他の楽器を始める手助けになる。

・学校や友達の間で目立つ存在になる。

・子どもや孫と一緒に楽しめる。

・大切な人の誕生日にピアノの演奏ができる。

・一生の趣味にできる。

もしモチベーションが下がったり、挫折しそうになったら、ピアノを始めようと思った動機、気持ちをもう1度思い出してください。それが明確だと、やる気は取り戻せます。

それを時々思い出してあげないと、忘れちゃって、つい目の前の楽しいことや楽できることに走ってしまいまうかもしれませんね。

そうは言っても、頭ではやりたいのに誘惑に負けて、身体と気持ちが着いていかない時もあります。そんな時、筆者がよくやる方法。

「それを今日やること」と「いつまでも目標を達成しない自分の将来」、どちらが嫌いなのかを比べる。そして、マシな方を選ぶのです。

たとえば「①(やる気が起きない中、)今日ピアノを練習すること」と「②ピアノを弾けないままの自分の将来」どちらが嫌なのかを比べる。②が嫌なら、①を選ぶしかない。①が嫌なら、②選ぶしかない(=その道を諦める)ということです。

私の場合、この比較の選択をするようになり、よっぽど体力的に無理な時は別として、理想の行動がとれるようになりました。

自分のレベルに合う練習をする

今の自分のレベルに合わない練習をしてしまうと、なかなか上達は感じられません。上達を感じない期間が続くとやる気が失せてしまい、挫折につながります。

そのため、今の自分のレベルより「ちょっと難しめ」の内容の練習をすることが秘訣です。

高い目標を目指している場合であっても、踏むべきステップを踏んでいけば、上達は少しずつ、確実に感じられるものです。その途中経過として大切なのは「少し頑張ればできる」レベルの練習を確実にこなしていくこと。ここで欲張ってしまうと、上達が感じられないパターンに陥るので要注意。コツは「ちょっとだけハードルが高い練習」をすることです。この「ちょっとだけ」を積み重ねると、目指すゴールにたどりつけるのです。

そのやり方が全く想像できない人は、ピアノ教室に通い、プロの指導を受けて、正しいやり方を身につけましょう。そうすれば遠回りせずに上達できます。

ピアノを始めたきっかけは何であれ、続けるうちに、上達していることが少しでも実感できると、ピアノが楽しく感じられ、挫折はしにくくなるのです。

ピアノの効果的な練習方法については、こちらの記事もどうぞご参考に。

効率よくピアノを練習する方法

「習慣化」させる

ピアノの練習は、毎日の習慣にしてしまえば、無意識でピアノに向かうことができます。習慣化できれば、エネルギー最小限でピアノの練習を続けることができるのです。

小学生が、毎日学校へ通う…。学校に興味がないお子さんにとっても、毎日の日課です。日課になってしまえば、無意識で行動できてしまいます。

毎日必ずやる習慣の前後に、ピアノの練習時間を組みこんでしまいましょう。それが1番、分かりすい方法です。

人それぞれ、生活スタイルや疲れる時間帯は違うので、ここはぜひ、あなたなりに余裕がある時間を見つけ出しましょう。

起床してすぐの20分、帰宅した後の20分、夕食前の20分、お風呂前の20分…など。あなたにとって、無理のない行動がとれるタイミングがどこかあるはずです。

学校や仕事の後の練習はどうしても疲れる、という人は、朝、出かける前がいいでしょう。帰宅後がいいけれど、一旦くつろいでしまうとなかなか動けないという人は、帰宅後、くつろぐ前にピアノのイスに向かう、というのも一つの方法です。

ピアノは、「イスに座って、ピアノの蓋を開ける行為」が必要です。疲れている時はそのひと手間さえ、大きなハードルになることもあります。手間をできるだけ省くためにも、帰宅後は、せめてピアノのイスに直行しましょう。それだけでも練習スタートのハードルは下がりますよ。

新しいことを習慣化させることは、最初は慣れが必要かもしれません。しかし、習慣となってしまえば、毎日歯を磨くのと同じような軽い気持ちでピアノに向かえるようになります。

大好きなことと絡めてみる

あなたには、好きなアーティスト、アニメ、映画、など夢中になれるものはありますか?もしあれば、その情熱をピアノにも活かしましょう。

「あのアニメの曲を弾きたい。」「好きなアーティストの曲を全て制覇したい」そんなワクワクする目標を持てると、ピアノ上達への道のりは近道できます。

また、好きな曲が手元に楽譜がなくても、手探りで弾いてみる。これだけでも、形にすることで、楽しい練習になります。

ピアノ教室ではクラシックの曲しか習わない、そういう人もいると思いますが、好きなものはどんどんピアノで弾いてみましょう。先生に指導してもらえなくても、楽しく上達できる方法です。

少しの強制力が効果的

ピアノは、独学でも練習の習慣が身につけば、上達は可能です。

しかし、ピアノ教室に通うと、月に数回でも先生の前で弾く機会がありますよね。それだけでもその直前は練習への集中力が高まります。

ピアノの先生の前でなくとも、自分以外の人に聴いてもらう機会があることは、集中力を発揮するチャンスです。独学の場合は、何かしら人に聴いてもらう機会を作ってみましょう。

既にピアノ教室に通っている人にとっては、発表会やステージで弾く機会を利用することも効果的。年齢を重ねるほど、恥ずかしくて、そういう機会を望まない方も多いのですが、人前で演奏しないと分からないことに出会えます。頑張ったことへの充実感も味わえますし、何より、そういう経験を積み重ねると、それを経験しないよりもずっと上達は早くなるものです。

そのように少しの「強制力」は勇気がいることかもしれません。しかし、その分、必ず上達は早くなります。さらにやる気アップにつながり、相乗効果となりますよ。

仲間を作ろう

バンド活動する人たちはボーカルと色んな楽器で一緒に共演するのが基本。仲間たちと演奏するのは、練習も含め、楽しそうですよね。一緒に何かに取り組むのは1人よりも行動しやすいのです。

だからこそ、ピアノ仲間を探してみましょう。同じように頑張る仲間を見つけると、励みになります。仲間が真剣に頑張る姿を見ると刺激になったり、今後弾きたい曲の参考になったりもします。

たとえ遠く離れていても、最近どんな曲に挑戦しているかなど、がんばりを報告できる相手がいるだけでも励みになりますよ。

もし意識の高いお友達がいれば、自分はピアノ、友達は英語、など違う分野で「頑張る仲間を探し」をするのもいいかもしれませんね。

まとめ:ピアノを挫折しない方法〜学習継続のコツ〜

ここまで、ピアノを挫折しないためのコツを紹介しました。まとめると次のようになります。

・ピアノを始めた動機・気持ちを思い出そう

・自分のレベルに合った正しい練習をして、確実に上達をしていこう

・習慣化させて、日常生活の一部にしよう

・大好きなことと絡めて楽しく練習しよう

・強制力を活用し、上達への近道をしよう

・ピアノ仲間を作ろう

ピアノは、両手を使う難しい楽器。上達するまでにある程度、継続した練習が必要です。しかし、孤独な楽器なので、目標や動機が明確でないと、挫折してしまうのも、無理はありません。

少しやり方を工夫するだけで、無理なく続けられるようになります。継続できれば、楽しさも理解でき、奥深さを知ることができます。練習を続けた先で、そんなすてきな世界をぜひ味わってほしいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。