ピアノを弾く時、爪の長さに気を使っていますか?爪が長いと生活する上で何ともなくても、ピアノを弾く上では支障が出てしまいます。
この記事では、ピアノを弾く上で、爪を短くすべき理由について説明します。
もくじ
ピアノを弾く時に爪を短くすべき理由とは
ピアノを弾く時に爪が長いと、以下のようなことが起きてしまいます。
鍵盤に爪が当たる
爪が長いと鍵盤に爪が当たり、カチカチと音がします。ピアノの音以外の音がすると、演奏に集中できません。
また、爪が鍵盤に当たることで、指のフォームに影響が出てしまうこともあります。正しいフォームで弾くためにも、爪を短くすることは大切なことです。
爪が鍵盤の間に挟まる
爪が長いと、鍵盤の間、特に黒鍵と白鍵の境目に爪が挟まることがあります。特に速い動きになった時に引っかかります。結構痛いですし、演奏の妨げになります。
爪のせいで滑る
ただでさえ、黒鍵の上は滑りやすいものです。
爪が長いと、必要以上に鍵盤の上を滑ってしまい、演奏に支障が出てしまいます。
鍵盤を傷つけないための「マナー」
レッスン、発表会、合唱の伴奏など、ピアノ学習者にとって自分の家以外の楽器を弾く機会は多いものです。そんな時、爪が長いと鍵盤に傷が付いてしまいます。
爪が短い状態で弾くことは、ピアノを弾く人の「マナー」でもあります。このマナーを、ピアノを習い始めた初期に身につけておくことは、とても大切なことです。
ピアノを弾く人の理想の爪の長さ
人によって、爪の形が違うので一概に「何ミリ切ればOK」と言うのは難しいものです。ピアノを弾く時に鍵盤に触れない長さにする必要があります。
正しい指のフォームで鍵盤に爪が当たらない、ということが肝心です。「正しい指のフォーム」とは下の写真のような、ほどよくカーブしている指の形のことです。
長すぎる爪を写真で見てみましょう。
裏から見て爪が見えているなんて、完全にアウトです。
尚、爪を切る時は皮膚との付け根に沿って同じ形(幅)になるよう、丁寧に切りましょう。1つの指につき、5、6回くらいパチン、パチンと切るイメージです。
1本の指につき、切る回数が2、3回くらいだと、雑な仕上がりになってしまいます。
そうなると、とがった部分ができてしまい、場合によっては、爪が鍵盤に当たりやすくなります。それは、少し伸びた時に、自覚なしで、鍵盤を傷つけてしまうことにもつながりかねません。
爪の生え方によっては、上の写真くらい(1㍉)爪があるだけで、鍵盤に爪が当たる人もいます。そういう人はもっとまめに、手入れをする必要があります。
「ピアノ弾きは爪は短め」は暗黙のルール
ピアノを弾く人は、ほぼ爪を短くしているものです。
どんなにおしゃれな人でも
ピアノの指導者や演奏を仕事にしている人は、どんなにおしゃれな人でも爪は常に短めにしているものです。ましてやマネキュアをしている人も見かけません。
おしゃれな服装、髪型をして華やかにしている人でも、そういうものです。それが、ピアノの世界では暗黙の了解と言えることでもあります。
ピアノ学習者も、先生にレッスンを受ける場合はそれが暗黙のルールです。
中学時代に恩師に爪を切ってもらった話
中学時代から師事しているピアノの恩師は、現在でも大変お世話になっています。
中学生の時、レッスン中に爪が長いことを指摘され、その場で爪を切ることになってしまいました。
ピアノを習う立場なのに、中学生にもなって爪が伸びていたことが、とんでもなく恥ずかしく、さらには恩師が見ている前で爪を切るなんて…と、とても情けない思いでした。
早くこの場が終わるように、と急いで切ったのですが、急いだ分、雑な切り方になってしまいまして。見るに見かねた恩師は、代わりに私の爪を切ってくれました。
中学生なのに人に爪を切ってもらう。それがすごく恥ずかしいことに感じたのですが、その切り方がとても細やかで丁寧で、印象的だったのです。
「爪ってこんなに丁寧に切るものなんだ」と初めて知り、感動に近い心境でした。大げさかもしれませんが、そのくらい丁寧だったのです。
今でも爪を切るときは、その時の丁寧さを頭に置いて切っています。雑になって深爪になると、弾く時に痛いですしね。
この記事で紹介した切り方はその当時に恩師から教わったことをもとに書きました。
まとめ:ピアノを弾く時、爪を短くすべき理由。
ここまで、ピアノを弾く時、爪を短くすべき理由を説明しました。
普段気にかけていないと、爪はすぐ伸びてしまいます。
長いまま弾いてしまうと、鍵盤の無駄な音がしたり、鍵盤の上で滑ったり、はさんだりしてしまいます。
またピアノ学習者はよそのピアノを使わせていただくことも多いもの。鍵盤に傷がつかないようにするためにも、爪は短いことがマナーなのです。
そのような理由からか「ピアノ弾きは爪が短い」というのは暗黙のルール。
普段から指先に気にかけて、ピアノを楽しみましょう。
少しでも参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。