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ピアノ初心者向け

ピアノを両手で弾いてもつられないための練習法

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ピアノを始めたばかりの人にとって、両手で違う動きをすることは難しいことかもしれません。左手の動きに右手がつられることはよくあることです。

そうならないためには、どのような練習をしたらよいのでしょうか。

この記事では、超初心者向けに、「両手でピアノをひいてもつられないための練習方法」について紹介します。

こんにちは!そんな暗い顔をして、どうしたの?
ピアノをひく時、両手だとどうしても、指がつられちゃうの。左右で別々の動きをすることがむずかしくて・・・

確かに、ピアノを始めたばかりの子が両手にチャレンジするのは難しいことかもしれない。でも大丈夫!正しいステップをふんで練習すれば、両手でひけるけるようになるよ。一緒にやっていこう。
うん、がんばってみる。

もくじ

片手ずつ、正しく練習する

ピアノは両手でひく楽器ですが、最初から両手でひこうとすると脳が混乱します。最初は「片手ずつ」ひくことがとても大切。そして、正しい「音符」と「リズム」でひくことです。

ここでは「メリーさんのひつじ」の楽譜を使って説明します。この曲は最初の1小節目が意外と難しいので、1小節目を中心に練習してみます。

なお、このように「1小節目だけ」を練習する場合、次の小節の1音目まで含めて練習するのがポイントです。

拍子を確認しよう

楽譜には1小節に入る音符の数が決まっています。そのための記号が「拍子(ひょうし)記号」で、楽譜の最初(ト音記号、ヘ音記号の次)に表されます。

この曲の場合は拍子が「4分の4拍子」となっており、1小節に「4分音符=♩」が4つ分入ります。

数え方としては「1、2、3、4」このくり返しが基本となります。

左手を練習しよう

片手ずつ練習します。練習するのは左右、どちらの手からでもいいのですが、この曲の場合は、左手の方が簡単なので、まずは左手から説明します。

「1、2、3、4」と声に出して数えてみましょう。

さらに、数字の後に「ト(と)」という言葉を入れて数えます。「1ト、2ト、3ト、4ト」という感じです。

そしてひいてみます。

なぜこのように数えるのかというと、「ト」を入れることで、ゆっくりのテンポ(速さ)でも「4分音符=♩」の半分の長さまで確実に数えられるからです。

右手をひいてみましょう

左手と同じように、「1ト、2ト、3ト、4ト」と数えながらひきます。

ここでポイントですが、最初の「レ」の音は「2ト」の「ト」と同時に鳴らすことになります。これがこの曲の難しいポイント。左の音とは、ひくタイミングがずれているからです。そのポイントさえ押さえれば、両手でひける時はもうすぐそこですよ。

「ゆっくりすぎて余計に分からなくなる」という人!実はこの「ゆっくりの練習をおそろかにする」ことが、両手が合わせられない理由のひとつなのです。おろそかなままだと、いつまでたっても普通のテンポで正しくひくことはできません。

奇跡的に速くひけることがあったとしても、それは正しい練習でも、上達したわけでもないのです。

逆に、ゆっくりで正しくひけることは、確実に上達へ向かいます。本来、ピアノはゆっくりひくことの方が簡単なはず。なので、正しいステップをふめば、誰もが上達できるのです。ゆっくり正しくひければ、その後に段々とテンポを速くしてくことはそんなに難しくありませんから。

リズムだけで練習する

片手ずつ正しく弾けたら、次は両手で「リズムだけ」で練習してみます。ここでは、ピアノは使いません。ひざの上かテーブルの上を使って、両手でリズム打ちをします。

下の譜面は、「メリーさんのひつじ」をリズムだけで表したものです。

ここでも声に出して数えながら、練習します。くり返しますが、この曲が難しい理由は、右手(歌/メロディー)と左手(伴奏)がずれているから。その場所となる「2ト」のところに、特に気をつけながらたたきましょう。

どうでしたか?実際にリズムで練習する時は、ピアノの楽譜からリズム部分を読みとって、練習してくださいね。

左手をひきながら、右手(メロディー)のパートを歌う

音楽の中で「メロディー」はとても大切なパートです。この曲で言うとメロディーは右手。歌でも正しく、特に「リズム」に気をつけて歌えるようにしましょう。左手はそのまま楽譜通り、伴奏をひきます。

ゆっくり、合わせられましたか?それができるようになったら、次へ進みましょう。

両手で合わせる

ここでようやく両手で合わせます。随分と合わせやすくなったと思います。

もしまだ、合わせるのが難しいと感じるのなら、これまでの練習が十分でないか、あるいはテンポがまだ速いのかもしれません。

これまで練習したように、「声に出して数えながらひけるくらい」にゆっくりのテンポで確実にひけていますか?テンポを速くするのは、それに慣れてからです。それが確実に上達する方法です。

まとめ:ピアノを両手で弾いてもつられないための練習法

 

ここまで、ピアノを両手で弾いてもつられないための練習を紹介しました。まとめると次のようになります。

1 片手ずつ、正しく練習する。

拍子の数を声に出して数えながらひくことで、正しさが明確になります。

2 リズムだけで練習する。

楽譜のリズムを、ピアノ無しで、両手でたたいてみましょう。

3 左手(伴奏)を弾きながら、右手(メロディー)を歌う。

メロディーを正しく歌うことは大切です。

4 両手で合わせる

1〜3を経て、両手で合わせるとひきやすくなります。

以上です。両手で合わせることに慣れたら、いずれは2や3の過程は、とばしてもOK。難しい曲に出合ったら、また2、3を含めて練習すればよいと思います。

大切なのはゆっくりのテンポでも、本来のテンポでも、「正しくひけているか」です。声に出して数えてひいてみれば、正しくひけているかはすぐに分かります。

最初はステップを重ねることが大変に感じるかもしれませんが、実はこれが確実な上達への道となります。1歩でも2歩でもステップアップして、ぜひ両手でひける喜びを感じてみてほしいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。