スポーツであっても一流選手ほど、正しくきれいなフォームをしているものです。
ピアノの練習においても、正しい座り方・指のフォームにより、無理なく長時間練習が続けられるようになりますし、響きのある美しい音をひく大切なポイントにもなるのです。
この記事では、ピアノを弾く時の最適な姿勢と椅子の高さについて説明します。
もくじ
ピアノの正しい姿勢とは
ピアノは88鍵あります。そのため、イスに座るときは、鍵盤の端から端まで届くよう、身体が自由に動けるような座り方をする必要があります。
正しい座り方は下の絵の通りです。
①身体を安定させ、自由に動かすために、骨盤を中心にしっかりと重心を下ろします。そして、上半身が安定するように座ります。
この時、重心が安定していないと、高音域や低音域のどちらかに両手が集中した時に、椅子から落ちそうになり、演奏に支障が出てしまうことがあります。
そして、背筋は適度に伸ばします。猫背になったり、反らしすぎないようにしましょう。
②腕は、ひじから手首までが、鍵盤に対して水平、またはひじが少し上になるようにします。ひじが低くならないよう気をつけましょう。この時に、手首は力が入らずに、ゆるんだ状態を保ちます。
③大切なのは、イスに座るとき、重心のバランスを取ったら、肩から下(腕、ひじ、手首)はしっかりリラックスさせることです。腕の重みを指に伝えて指でしっかり打鍵するようなイメージで弾きます。
④ペダルを踏むときは、上の絵のように、右足はペダルの上、左足は少し手前に置き安定させます。
ペダルを使わない時は、両足とも肩幅くらいに広げて床につけます。お子さんの場合は、足が床に届かないので補助台などを使って、足が床に着くようにしましょう。
椅子の高さを調整しよう
前項で、ピアノの正しい姿勢について説明しました。理想の椅子の高さや、鍵盤と身体の距離は、この「正しい姿勢」によって決まるので、それに合わせて椅子の高さを調整するようにしましょう。
もちろん、ピアノの椅子は高さが調整可能のものを使うことが大切。お子さんは成長と共に椅子の高さが変わっていきますし、大人でも正しい姿勢で練習するには椅子の調整が必要となるからです。
ピアノ教室で習う場合は、特に初心者の方には、先生が姿勢について教えてくださることが多いと思います。もし、それについて言及されない場合は、(あなたの姿勢のままで)特に問題ナシ、ということなのかもしれません。念のため、椅子の高さや姿勢の面で問題ないか、尋ねてみましょう。
いずれは自宅以外のピアノの椅子も調整できるようになることが望ましいです。普段と違う椅子の高さでピアノを弾くのは、あなた本来の力が発揮できず、残念な演奏になってしまうからです。
発表会のステージなど、特に人前で弾く機会がある時には、必ずそのピアノの椅子を調整できるようになっておきましょう。
まとめ:ピアノの姿勢は大切!椅子の高さを合わせよう。
ここまで、ピアノを弾く時の最適な姿勢について説明しました。
ピアノに限らず、多くの分野で「姿勢」は基本です。ピアノはスポーツのように「脱力」することも大切なので、いかに正しい姿勢・フォームで練習するかで上達にも差が出ます。
また、無理なく長時間練習が続けられるようにもなりますし、響きのある美しい音をひくポイントでもあります。
そのためには、椅子の高さも大切です。人によって体型が違うため、個人差はありますが、自分にとって適切な椅子の高さを知ることで、上達への道のりを最短にしてしまいましょう。
あなたの音楽ライフが素晴らしいものになるよう、応援しています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。