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コード

ピアノでコードを弾こう①入門編 Cメジャー

コードとは「和音」のことです。コードが分かると音楽のしくみがよく分かり、音楽がより身近になります。ピアノ初心者にも経験者にも、知っておくとおすすめの内容です。

この記事では、コードの基本を説明をします。使う調(キー)は、Cメジャーです。Cメジャーとは「ド」から始まる音階のことで、「ハ長調」のことです。♯(シャープ)や♭(フラット)のような黒鍵を使わない調なので、初心者にも比較的、理解しやすいと思います。

この記事で説明されている内容は、ただ読むだけでなく、ピアノで実際に弾いてみると、ぐっと意味が理解できやすくなります。

なお、コードが分かるとメリットが沢山あるのですが、それは別記事にしています。そのメリットを知りたい方は、こちら↓へどうぞ。

ピアノ学習者必見!コードが分かるといい理由。

楽譜の読み方がまだ分からない人は、この記事は少し難しいかもしれません。先にこちら↓へどうぞ。

ピアノの楽譜の読み方①ト音記号編 

コード(和音)について

コードとは和音のことです。種類がいくつかあるので、それについて説明します。

和音とは

「和音」は3つ以上の音で構成されている音のことを言います。これを英語では「コード」と呼びます。

2つの音の構成音も、場合によっては和音と言うことがありますが、厳密には「重音」といいます。

重音と和音(コード)の例

基本の和音

3つの音でできた和音を「三和音(トライアド)」と呼びます。

根音(ルート)、の上に第3音(サード)と第5音(フィフス)を乗せた形が「基本形」です。

この和音がCメジャー(ハ長調)の中で、1番基本の形です。『主和音』ともいいます。

また、この「基本形」と呼ばれる和音のことを、3つの音程の関係から「長三和音ちょうさんわおん」ともいいます。

Cメジャー以外の調(キー)、つまり他の調においても、基本形は「長三和音」となっています。

ちなみに、Cメジャーの調(キー)とCメジャーの和音のことを、それぞれ、シンプルに「C」と呼ぶこともあります。むしろその呼び方が一般的かもしれません。後に出てくる「Cマイナー」の和音と区別するために分かりやすく「メジャー」という言葉をつけているのです。

つまり、「C」は「Cメジャー」のことです。この記事では分かりやすく、毎回「Cメジャー」と表現しています。

三和音

上の「基本形」を元に、第3音、第5音の音程が半音下がったり上がったりすることによって、コードの種類が確定します。

Cマイナー(短三和音 たんさんわおん

♭(フラット)は半音下がることを意味します。

Cオーギュメント(増三和音 ぞうさんわおん

♯(シャープ)は半音上がることを意味します。

Cマイナーマイナスファイブ(減三和音 げんさんわおん

以上、「Cマイナー」「Cオーギュメント」「Cマイナーマイナスファイブ」の三和音を、ピアノで弾いて、主和音(Cメジャー)との響きの違いを感じてみましょう。

音階と和音

ここからは、音階と和音について説明します。ひきつづき、1番基本的なCメジャー(ハ長調)を使って説明します。

Cメジャーの音階

下の楽譜は、Cメジャー(ハ長調)の音階です。音符の下にある「C D E F G A B」は「ドレミファソラシ」の英語音名です。読み方はそのままアルファベット読みで「シー、ディー、イー、エフ、ジー、エー、ビー」です。

ちなみにドレミ…はイタリア語です。コードでは主に、英語音名を使います。

↑この音階、7つの音を根音とし、それぞれ和音を作ってみます。音は3度音程(ひとつおき)ずつ重ねます。

するとこうなります↓

これで、Cメジャー(ハ長調)の音階の音、全てを根音(ルート)とする和音が出来ました。

それらの和音に、それぞれコードをつけるとこうなります↓

「C」「Dm」「Em」「F」「G」「Am」「Bdim」と7つのコードが出来ました。

このように、ある音階上に作られている和音を「ダイアトニックコード」と呼びます。

つまり、上に記された全てのコード『「C」「Dm」「Em」「F」「G」「Am」「Bdim」は、Cメジャー(ハ長調)のダイアトニックコード』と言えます。

尚、音符の上に記されている「和声記号」は和音の並びを表しているもので、コード進行を表すときなどに役にたちます。クラシック音楽で、音楽理論などによく使用されます。

主要三和音

なお、全てのダイアトニックコードが、Cメジャーの曲の中で、同じ頻度登場するわけではありません。

「主要三和音」と呼ばれる和音が特に多く登場します。

和声記号でいうⅠ(1度)、Ⅳ(4度)、Ⅴ(5度)が主要三和音です。

Ⅰ (1度)・・・1番目の和音=主和音

Ⅳ (4度)・・・4番目の和音=下属和音(かぞくわおん)

Ⅴ (5度)・・・5番目の和音=属和音(ぞくわおん)

この3つが、よく使われます。それはどの調にも言えることです。この3つの和音は、とても重要な働きをします。

和音の転回形

Cのコード(ドミソ)を弾く時、いつも下から「ドミソ」の順番で押さえるわけではありません。「ミソド」や「ソドミ」という順番になったりもします。

このように、基本形の並びが少し入れ替わった押さえ方を「転回形」と呼びます。

転回形でも、その音が構成する和音の組み合わせが「ドミソ」であれば、Cコードとなります。

まとめ:ピアノでコードを弾こう①入門編

ここまでコードについて説明しました。

言葉で説明すると、最初は分かりにくいかもしれません。

もしピンとこない時は、この記事で出てきた和音や音符を、ひとまずピアノで弾いてみましょう。

実際にピアノの音を聞けば、響きの違いが分かります。「明るい響き」「暗い響き」「不思議な響き」「不穏な響き」など、和音によって印象がそれぞれ違うことが、感じとれるでしょう。

まずはピアノで、Cメジャーの和音を耳で聞き、鍵盤上でも確認した上で、もう一度この記事を読み返してみてください。最初よりも、意味が理解できるはずです。

ここで説明した内容は、全ての調に共通する内容です。他の調は♯や♭が登場するので、少し難しく感じるかもしれませんが、他の調もひとつずつ、丁寧に確認していけば、大丈夫。ぜひ他の調にも当てはめて、少しずつコードに慣れていきましょう。

音楽のしくみが分かり、音楽の世界がより広がっていきます。ピアノの上達にも役に立つこと間違なしです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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ピアノ学習者必見!コードが分かるといい理由。

みなさんは楽譜にある「コードネーム」を活用していますか?コードとは「和音」のことで、コードネームは英語由来のもの。ジャンルでいうと、ポップスやジャズの世界でよく使われるものです。

ピアノ学習者の中で、クラシックの曲を練習している人にとっては、無関係だと思うかもしれません。筆者もそのうちの1人でした。

しかし、ピアノは和音の楽器。だからこそ、コードが分かるととても便利で、音楽の世界がぐんと広がります。そして何より、理論的にも音楽を学ぶことが「楽」になります。

この記事ではピアノ学習者の方へ、コードを知るメリットを中心にお伝えします。そしてコードを学ぶ、最初の一歩のところまで、学習してみましょう。

コードとは?

複数の音を同時に鳴らしたものを「コード」といいます。つまり「和音」のことです。ここでは、コードを構成する音の組みあわせについて説明します。

コードネームとは?

和音を表す記号のことで、3和音以上のかたまりのことをいいます。下の楽譜にある記号を見たことありますか?

このように譜面上に、アルファベットで書かれてある記号のことを「コードネーム」と呼びます。主に、ポップスやジャズの楽譜に登場します。

コードネームがあると、楽譜に音符が書かれていないとしても、和音が分かります。

ピアノ学習者はコードと出合う機会が少ない?

ピアノを習っていても、コードに出合う機会はなかなかないかもしれません。

というのも、ピアノ学習者がピアノを習う上で使用する教本やクラシックの楽曲は、通常は楽譜のト音記号とヘ音記号で書かれた「大譜表」で書かれてあり、和声も全て音符で表されています。

そのため、コードの表記がないことがほとんどなのです。

次の楽譜はシューマンの「トロイメライ」です。

楽譜のどこにも、「コードネーム」らしき記号はありません。このようにクラシック楽曲は、コード表記がないのが一般的です。

このように、多くのピアノ学習者、特に幼少期からの習い事としてピアノを習っている人は、クラシックの曲を練習することが多いため、長年練習を続けても、「コード」を勉強しない人は珍しくありません。

特にコードを知らなくても、楽譜が読めれば、何も困ることはありませんから、当然といえば当然と言えるでしょう。

一方、ポピュラー音楽の楽譜でピアノを楽しんでいる人は、コードを見かけることがあるかもしれませんね。

コードが分かるメリット

コードを知らなくても楽譜が読めれば困ることはありません。しかし、コードを理解できると、実はいいことが沢山あります。それについて説明します。

伴奏パートが書いていない楽譜でも演奏できる

コードが分かれば、簡単に和音をつけられます。ピアノ譜は他の楽器より音符が多い譜面が多いです。その分、伴奏であっても、譜読みに時間がかかることはよくあります。

一方、コードネームさえあれば、ピアノ譜(大譜表)に書かれた音符を全て弾かなくてもOK。コードを弾けば、和音が分かるので、その曲の感じがすぐに掴めてしまいます。つまり、読譜力が身に付いていなくても、簡単に伴奏がつけられるので、とてもお得です。

また、一段譜(メロディーのみの楽譜)でも、コードがあれば和音が分かり、簡単な伴奏づけができます。

曲をアレンジできやすい。

特にポピュラー音楽は、作曲者が楽譜を作るのではなく、編曲者(アレンジャー)が、譜面に起こしています。弾く対象者に合わせて、自在にアレンジしているのです。そのため、ピアノを弾く側からすると「このアレンジは物足りないな」とか逆に「難しすぎるな」とか感じることがあります。

そんな時に、コードさえあれば、既存の楽譜を自分が弾きたいレベルで弾くことも可能なのです。

他の人とセッションする時でも、合わせやすい。

同じ曲であっても、楽譜や弾く人によって和声の進行が異なることがあります。譜面にコードがあると、同じ和声を演奏することができるので、最後まで同じ和声の進行で、曲をセッションすることができます。

音楽理論を理解しやすくなる

コードが分かる最大のメリットのは何といってもこれなんです。

筆者は学生時代、音楽理論の授業が大嫌いでした。和声記号(後述します)や和音進行など、理論を学ぶ必要性などを理解できず、苦手意識は消えないままでした。

しかし、卒業後、コードネームを知る機会があり、少しずつ使うことに慣れていくと、あら不思議…!大の苦手だったはずの音楽理論までもが、すんなりと頭に入ってくるではないですか。

難しそうな音楽理論の本は、実はそんなに難しいことは言ってなかったんですね。和声記号で書かれると複雑に感じていましたが、コードで理解できるととってもシンプルでした。

「音楽理論」は音楽を理解するために必要な知識を、補足してくれるためのとってもありがたいものです。その目的を筆者の場合は、コードを理解するようになって、ようやく知ったのでした。

もし、「音楽理論」に対して、苦手意識がある人は、コードを学習してみることを特にオススメします。ピアノ初心者でも、コードが分かると、ピアノや音楽の仕組みを理解するのがとっても楽にできるようになりますよ。

和声記号とコードネーム

ここからはコードを構成する音の組みあわせについて学びましょう。

和声記号

長調や短調の音階に基づいてローマ数字(ⅠやⅡ)で記されるのが和声記号です。和声記号は音楽理論の「和声法」で使用されることが多く、主にクラシック音楽に使用されます。

なお、音楽大学の入試などで、和声に関する知識で必要とされるのは、この「和声記号」表記がほとんどです。

コードネーム

和音を表す記号のことです。3和音以上のかたまりをコードネームといいます。基本的には、3つの音を3度ずつ積み重ねた時に1番低い音(基準になる音)の英語音名がコードネームとなります。

ハ長調を例にみていきましょう。

1.ハ長調の音階と英語音名

ドレミ・・・という読み方はイタリア語音名です。英語音名で表すと以下のようになります。

 

C、D、E…の読み方はそのままシー、ディー、イー...とアルファベット読みです。

2.各音に3度関係で和音を積み上げる(=三和音)

ここでいう「3度」は音階でいう「ひとつとばしの音」のことです。三和音になると以下のような和音となります。

見ため的にも、規則性が感じられますね。

3.三和音にコードネームと和声記号をつける

先ほどの「三和音」に、コードネーム和声記号を記してみます。

1番低い音(基準になる音)の英語音名がコードネームとなります。また、この基準になる音を「根音(ルート)」といいます。

ダイアトニックコード(固有和音)

音階の7音で構成される和音(コード)を「固有和音」、英語では「ダイアトニックコード」といいます。

すなわち「ハ長調のダイアトニックコード」は以下の7つの和音、となります。

つまり、ハ長調の曲には、この7つのコードが使われるということになります。コードの読み方としては次のようになります。

C 「シー/シーメジャー」

Dm 「ディーマイナー」

Em「イーマイナー」

F「エフ/エフメジャー」

G「ジー/ジーメジャー」

Am「エーマイナー」

Bdim「ビーディミニッシュ」

ただし、ダイアトニックコードであっても、よく使われる和音、その次によく使われる和音、使用頻度が少ない和音、などあります。

さらには、例えば、ハ長調であっても、「ハ長調のダイアトニックコード以外」のコードが使われることもあります。それが、曲がとてもおしゃれに聞こえる秘密だったりします。ここから先の詳細は、また別の記事でお伝えします。

まとめ:ピアノ学習者必見!コードが分かるといい理由。

ここまで、コードが分かることのメリットと最初の一歩となる部分をお伝えしました。まとめると次のようになります。

・コードとは和音を表す記号のことで、3和音以上のかたまりをコードネームといいます。

・和声記号とは長調や短調の音階に基づいてローマ数字(ⅠやⅡ)で記されるもので、主に音楽理論やクラシックの楽曲に用いられます。

・その調(キー)の音階で構成される和音(コード)を「固有和音」、英語では「ダイアトニックコード」といいます。

【コードが分かるメリット】

①簡単に伴奏付けができる

②曲をアレンジしやすい

③他の人とセッションしやすい

④音楽理論が理解しやすい

クラシックを中心にピアノを学習してきた人にとっては、コードは無縁だったかもしれません。しかし、ピアノは和音の楽器です。音楽という分野では、和声は大切です。和声記号でだけでなく、コードが分かるととっても楽で、便利なんです。

ピアノ初心者の方にとっても、音楽の仕組みが早く理解できるので、楽譜の読み方を覚えると同時に、コードを学ぶことはオススメですよ。

ぜひ学習を続けてみてください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。