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ピアノの知識

ピアノにネイルはNG?

ピアノを弾く時、指のフォームは大切です。そのため、爪が長いと支障が出ます。

では爪を短くさえしていれば、ネイルやマニキュアをしても問題ないのでしょうか?

この記事では、ピアノにおけるネイルやマニキュアへの考え方について説明します。

ピアノを弾くときの指先は大切

ピアノは指10本、全て使いますから、当然、指先が大切です。指のフォームを気にかけることはピアノを弾く時の基本であり、爪が伸びていてはいい演奏が出来ません。

そこで、ネイルやマニキュアがピアノに与える影響について説明します。

ネイルは爪が伸びてしまう

ネイルはをすると、手先が女性らしく、とてもすてきです。

しかし、ネイルをして、次に通うのは、おそらく3週間〜1か月後です。そうなると、最初に短くしていても、いずれはピアノの鍵盤がカチカチ鳴るほどに爪が伸びて、ピアノを弾くことに支障が出てしまいます。

マニキュアは指先の感覚が変わる

マニキュアをすると、鍵盤を抑えた時の感覚は、何もしない時に比べて、鈍く感じます。なので、爪が短ければマニキュアをしてもOKだろう、ということではありません。

弾く本人が気にならなければいいのでは?と思うかもしれませんが、ピアノは指が思い通りに動けばいいというものでもありません。細やかな音色や表情を表現しようとすることが音楽なのです。

マニキュアをしない方が指先が敏感なので、指もコントロールしやすいですし、繊細さも表現できます。ピアノの上達を目指すなら、残念ながらマニキュアはお勧めできません。

ピアノを弾く時のマナーのひとつ

ネイルもマニキュアも、ピアノを弾くことに向いていない理由について、前項で説明しました。そしてなおかつ、それはピアノを弾く上で、暗黙のルールとなっているのです。それについて説明します。

ネイルやマニキュアをしないことはピアノのマナー

どんなに美意識の高い人あっても、ピアニスト、ピアノ講師、ピアノの勉強をする人は、指先には何も施さない、それが暗黙のルールのようなものです。

学習者の立場として、レッスンの時に爪に何かついていることは、教わっている先生に対して失礼という考えがあります。しかも、先生側からはそういった内容を言及しない場合もあるので、なおさら気にかけるべきことかもしれません。

コンサートのステージに立つような、人前に出るような人ですら、爪には何も塗ってはいないはずです。一般的には、女性は爪のおしゃれをしていないと美意識が低いという印象があるかもれませんが、音楽の世界では、爪のおしゃれは特に必要なしなのです。

ただし、クラシック以外の、もっとカジュアルなコンサートであれば、パフォーマンス的に爪にマニキュアを塗る人もいるようです。場合によっては、このように例外もあるかもしれませんね。

大人の趣味は?

大人になって始めた人にとっては、ピアノは楽しみのひとつでしょう。それと同じくらい、ネイルも楽しみのひとつという人もいますよね。

「大人のための音楽教室」の場合、先生の理解もあり、「爪が長くさえなければOK」という教室もあるかもしれません。

個人のピアノ教室であっても、ピアノを習いながらネイルやマニキュアをしたいと思う人は、入会前にその点を確認しておくと、習い始めてからストレスなくピアノが続けられると思います。

資格試験のためのピアノ学習の場合は?

小学校教諭、幼稚園教諭、保育士など、資格試験のために大学や短大でピアノのレッスンを受ける人はどうでしょうか。

大学・短大は高校よりも校則は自由だと思います。しかし、ピアノの授業を、将来の進路として受ける必要があるのであれば、できればネイルやマニキュアはしない方が望ましいでしょう。

先生から指導される程のことではないかもしれませんが、やはりそれはピアノを学ぶ立場のマナーだからです。

時には子どもも・・・

子どもであっても、ネイルやマニキュアに興味を持つ子もいます。学校では基本、マニキュアは禁止でしょう。それと同じように、ピアノのレッスンでもマニキュアは基本NGです。

筆者が過去に教えた生徒で、夏休みなど、学校が休みの期間にマニキュアを塗ってみたい、という子が数人いました。そういう時は「(夏休みだから)今だけ特別ね。本来はピアノをやる時は、爪には何も塗らないもの。覚えておいてね。」と、ピアノを弾くことに対しての暗黙のルールを理解をしてもらうようにし、許可をすることもありました。

まとめ:ピアノにネイルはNG?

ピアノにおけるネイルやマニキュアへの考え方について説明しました。

ピアノを学ぶ際、指のフォームは大切なので、爪は伸びていないことが学ぶ側のマナーです。 爪が伸びてさえいなければ、ネイルやマニキュアをしてもいいのかというと、それもピアノを教わる立場としては、爪には何も施さないことが暗黙のルールです。

ただし、ピアノを趣味として習う大人については、同じとストレスなくピアノが続けられるはずです。

どの分野でも、基本やマナーがあります。ピアノを学ぶ人は、できれば爪へのおしゃれは控えることがおすすめです。ただし、大人であれば、常識内でやれることもありますので、ピアノを習いながらも爪のおしゃれを楽しみたい人は、先生に相談することもひとつの方法かもしれません。

あなたのピアノライフが楽しいものとなりますように。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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ピアノの知識

ピアノのピッチについて簡単に学ぼう

音楽では、「ピッチ」とは「音の高さ」のことを言います。

ピアノのようなアコースティックの楽器は湿度や温度によって、ピッチが変わりやすい楽器です。そのため、音楽の世界ではピッチの基準が決められています。

この記事ではピアノのピッチについて、簡単に説明します。

ピッチとは

ピッチとは一言でいうと「音の高さ」のことを言います。音は空気の振動です。空気が、1秒間に何回振動するかをHz(ヘルツ)という単位で表します。

この数値が大きいと音は高く、小さいと低い音となります。

ピアノは何Hz(ヘルツ)?

ピアノの場合、国際基準で「ラ」の音が440Hzとなっていますが、最近では442Hzで合わせることが増えているようです。

アコースティックの楽器は湿度や温度の変化から音が狂ってくるので、とってもデリケート。

バイオリンなどの弦楽器は、共演する奏者とピッチを合わせるために、演奏前には必ず「調弦」をします。ピアノの場合は、自分で調弦ができないので、調律師が調律をすることでピッチを調整します。

オーケストラやアンサンブルでは、基準のピッチをいくつに設定するかは楽団によって異なることがあります。音程が高めの方が華やかに聞こえるため、442Hzが多く、そのため最近のピアノは442Hzが多いそうです。

古いピアノの場合は

前の調律からかなり年数が経っている場合は、音程が下がっていることがあります。その場合は、一度に高い音程に上げてしまうと、楽器に負荷がかかり、よくありません。

そういう時は、440Hzや場合によっては少し低めのピッチに合わせることもあります。

また、古いピアノにおいても、楽器への負担を減らすために、高めよりは低めに合わせることが多くなります。

「フォルテピアノ」の時代

「フォルテピアノ」または「ピアノフォルテ」とはピアノの正式名称でもありますが、時に18〜19世紀前半当時使われた楽器のこと指します。それに対し、現在と同じタイプのピアノ(20世紀以降)のことをモダンピアノと呼んで区別します。

フォルテピアノはモダンピアノの先祖みたいなものですね。

前項で説明したように、モダンピアノは440Hzや442Hzが基準ですが、フォルテピアノは430Hzでした。その当時使われた同型のフォルテピアノが現代にも残っているのですが、現代演奏される際も、430Hzなのだそうですよ。

430Hzは442Hzと比べ、半音くらい差があり、例えるなら、セピア色でノスタルジックな音色なのだそう。

ベートヴェンやショパンが使っていたピアノの音色、想像すると何だかロマンチックですね。

電子ピアノのピッチは?

電子ピアノのピッチは、機種により異なるかもしれませんが、440Hzが多いようです。

ただし、設定でピッチを変更できます。筆者が持つ、約5万円のお手頃な電子ピアノでもピッチが変更できますので、おそらくほとんどの電子ピアノにおいては変更可能ではないでしょうか。

まとめ:ピアノのピッチについて簡単に学ぼう

ここまで、ピアノのピッチについて説明しました。

アコースティックの楽器はほぼ天然のものでできているため、湿度や温度によって、ピッチが変わりやすいものです。そのため、基準の音「ピッチ」に合わせる必要があります。

弦楽器は使う度に調弦をしますが、ピアノは調律師に調律をしてもらうことでピッチを調整します。

国際基準では440Hzですが、最近ではオーケストラなどで442Hzが主流のため、ピアノの多くも442Hzに合わせられるようになりました。

なお、フォルテピアノが使用されていた当初は、今よりもずっとピッチは低いものでした。ピッチの基準は時代と共に、変わっていくこともあるかもしれませんね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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ピアノの掃除、お手入れのやり方。

ピアノ学習者の皆さん、ピアノの掃除やお手入れ、どうしていますか?

練習に一生懸命で、「実はそこまで気が回らなかった」という人も多いかもしれません。これをきっかけに、これからは時々、掃除やお手入れをして、ピアノをいたわってあげましょう。

この記事では、ピアノの掃除の方法について説明します。ピアノには、生ピアノ(グランドピアノとアップライト)や電子ピアノ、様々なタイプがありますが、ここでは生ピアノのことを「ピアノ」、電子ピアノは「電子ピアノ」と呼ぶことにします。

ピアノの掃除方法

ピアノの内部は、外装を取り外さないと掃除ができませんので、内部の掃除については、調律師さんなど、専門家に相談しましょう。

まずピアノの上に物が置いてある場合は下ろしておきます。

ピアノの表面や蓋

ほこりの中には、砂粒などが混じっていることがあります。それによって塗装面を傷つけてしまうこともあるので、ほこりを払う際には、専用の毛ばたきで傷が付かないように、やさしく払いましょう。

それから、柔らかいクロスや布で拭きます。固い布で手入れをすると傷がついてしまう恐れがあるので気をつけましょう。

尚、ピアノ用の毛ばたきやクロスは、楽器専門店でピアノ専用の物が売っています。また、手あかが気になる時は、専用のクリーナーを使って乾拭きしましょう。

鍵盤

練習しない時は鍵盤には蓋をしていますが、それでも弾く頻度が少ない鍵盤付近(はしに行けば行くほど)は、ほこりが溜まりやすいです。日頃から毛ばたきやクロスでほこりを払うようにしましょう。

手あかが気になる時は、専用のクリーナーを使って拭きます。白鍵には専用のキークリーナーがありますが、黒鍵のキークリーナーは、鍵盤の素材によって使えるものと使えないものがあります

黒鍵の鍵盤の素材が分からない時は、調律師や楽器店など、専門家に相談する、またはカラ拭きするのが無難です。知識がないまま使用してしまうと、鍵盤がひび割れすることがありますので注意が必要です。

ペダル

ペダルは金属です。市販のピアノコンパウンドを付けて磨き、サビ取りや、サビ予防をしましょう。結構、ピカピカになります。

気をつけるべきこと

情報によっては、ピアノの塗装部分や鍵盤の汚れを、水をしみこませて固く絞ったクロスや布で拭きとる方法も紹介されています。よほど汚れがひどい時は、場合によっては効果的な方法かもしれません。

ただし、気をつけて欲しいことは、ピアノはとても水に弱いということ!万が一、水分が楽器についてしまった場合、楽器そのものの劣化の原因になり、大変です。もし水拭きをする場合には、そういう可能性があることを踏まえて、責任持っておこなう必要があります。

もし水拭きした時は、柔らかいクロスや布ですぐに乾拭きをするとより安心です。

ついでに言うと、ピアノの上に飲み物などを置くことも万が一こぼした時、危険ですので、絶対にやめましょうね。

電子ピアノのお手入れ方法

電子ピアノの中でも、ピアノと同じ素材が使われている高価なタイプのものは、前述「ピアノの掃除方法」を参考にしてください。

一般的な電子ピアノ(生ピアノの素材ではない)のお手入れについても、つい忘れがちになると思います。しかし、使用頻度が多くても、低くても、ほこりが溜まったり、手あかがついたりするものです。

電子ピアノの場合は、柔らかい布を1枚用意すれば十分です。柔らかければ、市販の布やタオル生地のものでも良いです。あまり大きすぎない物(30センチ×30センチくらい)が使いやすいですよ。水を含ませ、しっかりと固くしぼり、拭きます。

楽器を他の会場などで持ちこんで弾く場合にも、お手入れ用の布を持っていくようにし、余裕があれば、楽器を撤収する時に拭くようにすると、衛生的に安心です。

まとめ:ピアノの掃除、お手入れのやり方。

ピアノを学ぶにあたって、ついつい後回しになってしまいがちなお掃除。むしろ、お手入れをする習慣がないと、ピアノにも掃除をしてあげた方がいいことを知らない人もいるかもしれません。

しかし、皆さんならもう大丈夫。これをきっかけに、掃除セットを準備し、毎回の練習後、数分でもピアノを磨いてあげることを習慣にしてしまいましょう。そうすることで、これまでよりずっとピアノに愛着がわいて、練習が楽しくなりますよ。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。