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ピアノ

ピアノのやめどきはいつ?

ピアノは習い事として、子どもにも大人にも人気の楽器です。

それでも、お子さんの場合、親の意思で習わせる場合が多いでしょうから、子どもの反応は、親の期待通りにならないこともあります。

ある程度興味を持ってピアノに向かってくれるとしても、音楽の道に進まない場合、いつまで習うのが妥当なのでしょうか。

この記事では、ピアノのやめどきについて、説明します。

ピアノのやめどきを考える理由

やめどきを考える理由は人それぞれです。ここでは、その理由に応じての対策方法について説明します。

練習をしない・レッスンに行くのが面倒くさい

習い事をすることそのものに興味がない子もいます。レッスンに行くことを面倒に感じたり、家では練習をしなかったり・・・

だからと言って、習い始めたばかりでやめてしまうことは、親もまだ知らないその子の可能性を閉ざしてしまうことになります。

よい先生であれば、ひとまずは数年間習うことをお勧めします。楽譜が読めるようになっていくと、少しずつ楽しさを感じられるようになるかもしれませんし、この世には続けることでしか分からないことがたくさんあるからです。

また、ピアノの習い始めは幼少期が多いですが、多くの楽器はもっと遅めです。管楽器や声楽などは、小学校や中学から始めても、プロになる人は沢山いるくらいいです。他の楽器や歌に興味を持った時に、ピアノの経験があると、未経験者よりスムーズに習得しやすく、役に立ちます。

ピアノが嫌い

前項のように、ピアノに興味があるかないか分からない、というレベルであれば、その先の可能性を伸ばすために続けることをお勧めします。

一方で、「辞めたい」と自分から発するのはよほどのことです。その時に、なぜ辞めたいのか、本人のきちんと気持ちを確認しましょう

「ピアノが嫌い」なのか「ピアノの先生が嫌い」なのか。グループレッスンの場合は、「一緒に習っているお友達が嫌」などの理由が関連していることも。

ピアノそのものが嫌いであれば、無理強いせずに辞めさせてあげた方がいいでしょう。

ただし、ピアノ教室を変えることで解決することであれば、できる限りのことはやってあげましょう。そうすることで、その子のピアノへの可能性を潰さずにすみます。

ピアノの先生、または一緒に習う子が嫌

前項のように、ピアノの先生が嫌い、または一緒に習っている子が嫌、などの理由でピアノを辞めたいと思っている場合は、ピアノ教室を変えることで、解決できます。

新たな環境でピアノを習えるようになれば、心置きなくピアノに向き合えるでしょう。

そういう場合、先生本人に、辞める本当の理由は伝えづらいでしょうから、理由を多少ごまかすことは止むを得ないと思います。

先生の指導方法に疑問を感じる

学年が上がっても、なかなか上達しない時などは、ただの練習不足であれば、本人だけの問題です。中には先生の指導力や指導方法に疑問を感じることがあるかもしれません。

長年習っていた教室を辞めることは、とても勇気がいることです。しかし、せっかくお月謝を支払うのであれば、遠慮してずるずると習い続けることになるのはもったいない。習う本人の時間も、もったいないことになってしまいます。

実は筆者も、中学1年生の頃このパターンで、先生を変わりました。発表会というきりのいい時期を狙い、「勉強についていけなくなってきた」という理由で6年以上習った教室をやめました。

辞めることは勇気が必要ですが、その勇気は必ずいい方向に向かいます。

環境が変わる・受験生になる

楽しんでピアノを習っていたとしても、音楽の道に進むわけではない場合、いつかは辞める時がやってきます。「いつまで続けるのか」というタイミングが、ひとつのポイントになってくると思います。

1番多いのは、高校受験を控えた「中学3年生の1学期辺りまで」のパターン。これであれば、先生も予測できるパターンなので、生徒側も辞めることを比較的、伝えやすいかと思います

続いて、小学校卒業のタイミングで、部活などで忙しくなることを理由に辞める生徒もいます。

興味がある間は、習い続けるのが理想

この記事では、ピアノを辞めることばかりに言及してきたわけですが、可能であれば続けることが理想です。その理由について説明します。

受験勉強中にピアノを習うということ

不思議なのが、受験勉強中もピアノを続けている子は好成績で、名門高校にも受かりやすい、というデータがあります。

実際に筆者が過去に指導した生徒も、高校受験中も休まずレッスンに通っていた子は、トップクラスの高校に合格しています。

筆者自身、高校は普通科を受験しましたが、受験勉強中も休まずにレッスンに行っていました。「ピアノを続けた方が高校に受かるよ」という師匠の言葉がありましたし、ピアノの練習が受験勉強の邪魔になると感じたことは1度もありませんでした。

最近では、ピアノを弾くことは「脳にいい影響がある」「集中力が上がる」など、脳科学的にも報告されています。成績を伸ばしたい人こそ、ピアノはむしろ続けた方がいいことなのかもしれません。

音楽の道を目指さなくてもピアノを続けること

高校生になると、進路にもよりますが、音楽の道に進もうとしない限り、ピアノを習う子は少ないです。

しかし、ピアノが好きであれば、習い続けることはとてもいいことだと思います。社会に出て、一時中断したとしても、ピアノを続けた経験が必ず役に立つ日がきます。

実際にそういう大人が多いのは事実なのです。

まとめ:ピアノのやめどきはいつ?

ここまで、ピアノのやめどきについて説明しました。

ピアノをやめどきを考えるタイミングは、人それぞれだと思います。まとめると次のようになります。

・練習しない/習うのが面倒くさい

・ピアノが嫌い

・ピアノの先生・一緒に習う友達が嫌い

・先生の指導力・指導方法に疑問

・環境が変わる・受験生になる

それらの理由によって対処法は異なりますが、基本的にはピアノそのものが嫌いでない限りは、最低でも小学校の間は続けるべきだと思います。

ピアノには脳科学的に見ても、子どもの成長にはとってもいい影響をもたらすと報告されていますし、子どもの可能性を伸ばすためには、ある程度は続けることが必要だからです。

現実的に言うと、ピアノが好きな子でも、高校受験をきっかけにやめる子が1番多いです。

しかし、興味がある限りは、ピアノを続けることをお勧めします。長い人生を歩んでいく中で、ピアノを習った経験が役に立ったという大人が多いことは事実だからです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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ピアノ

ピアノで即興演奏ができる人の頭の中ってどうなってるの?

楽譜も見ずに、ピアノをスラスラと即興で演奏できる人って、一体どうやって音を選んでいるのでしょうか?

例えば曲のリクエストをされて、すぐにピアノで弾ける人っていますよね。

この記事では、ピアノで即興演奏できる人の頭の中について、お伝えします。

即興演奏ができる人は音楽理論が分かっている

即興演奏ができる人は、ちゃんとした理論の裏付けを持っており、コード進行を把握しています。

全ての調(キー)が頭に入っていて、曲の調によって、どんな音を使うとよいのか、またそれらの音を駆使してフレーズを作り出し、弾いています。

身体にその理論がすっかり染みついている人は、感覚で弾くということができます。だから、その場でリクエストされてすぐに弾けるわけです。

決して、適当に弾いているわけではありません。

また上手な人は、コード進行を基本にしながらも、上手く合いの手を入れたり、オシャレな音を足して、その演奏をますます素敵にするようなエッセンスを加えます。

和音、リズム、合いの手的なネタをたくさん持っており、その時の雰囲気で音にするのですが、多くの引き出しをたくさん持っている人ほどセンスのいい即興演奏ができるのです。

クラシックピアノを学ぶ過程とは違う

多くのピアノ学習者は、クラシックピアノというジャンルでピアノを学びます。

楽譜を読めるようになったら、モーツァルト、ベートーベン、ショパン、などクラシックの作曲家の曲を、楽譜通りに弾くようになります。

実は、即興演奏を学べるような機会というのは、音楽の道に進む人でさえも、なかなかないものです。

どんなに大曲が弾けるようなテクニックの持ち主でも、クラシックの練習方法だけでは、即興演奏のテクニックは勝手に身につくものではありません。

即興演奏のための練習を独学で探りながら続けるか、音楽教室で「ジャズピアノ」というジャンルのコースで教わるか・・・つまり、クラシック音楽とは違う練習が必要となります。

独学するなら

「即興演奏」は必ずしも「ジャズピアノ」だけに限りません。おしゃれな和音を使わずとも、ポピュラー音楽をピアノ曲で即興演奏することもそのひとつです。

そのための方法について、簡単に説明します。

コードを覚えることはほぼ必須

「音楽理論」というと堅苦しくて、ハードルが高く感じてしまうかもしれませんが、「コード」という言葉なら聞いたことがあると思います。

コードは和音のことですが、コードを学ぶと音楽理論がぐっと理解しやすくなります。

コードが弾けるようになると、楽譜がなくても和音が弾けるので、即興演奏を目指す人のほとんどはコードを習得します。

「耳コピ」をして耳を鍛える

即興演奏をするためには、頭の中にある音、または聴こえた音を瞬時に楽器で表現する能力が必要です。

そのためには、耳を鍛える練習が必要となります。

その際、プロのミュージシャンの多くが、とても効果的だと太鼓判を押す練習法が「耳コピ」です。聴いた音楽を楽譜にすることです。

何でもいいのですが、好きなミュージシャンの曲のメロディーから始めると楽しいかもしれませんね。

最初のうちは難しいので、サビだけ、最初の1段だけ、とハードルを下げて始めるのがコツです。

長く続けると、これまで聞き取れなかった音の数が増えていき、耳が鍛えられていきます。また、ピアノ奏者には必要な「伴奏パターン」としての技も増えていきます。

時間のかかる訓練ですが、とても効果があります。

まとめ:ピアノで即興演奏ができる人の頭の中ってどうなってるの?

ピアノの即興演奏ができる人の頭の中について、説明しました。

即興で演奏できる人たちは、音楽理論が分かっており、それをもとに、オシャレな音を足したり、自分の持っている合いの手など、沢山の引き出しから表現します。

多くのピアノ学習者は、クラシックピアノを中心に学びます。クラシックの作曲家の曲を弾けるように練習を続けても、即興の技術が勝手に身につくということではありません。

即興演奏のテクニックはまた別の練習が必要となります。

それにはコードの勉強や耳コピの訓練をするのが方法のひとつです。ぜひ参考にしてみてください。

あなたの音楽ライフが、さらに充実したものになりますように。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

コード学習のメリットついて、もっと知りたい方はこちら→ピアノ学習者必見!コードが分かるといい理由。

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ピアノ

ピアノを始めたい方へ。楽譜が読めた方がいい理由。

ピアノに挑戦したくても、楽譜を読むことが大きな壁となって始めることをためらっている人がいると聞きます。

一方で、世の中には、楽譜が読めなくてもピアノが弾ける人や、盲目のすばらしいピアニストがいらっしゃいます。楽譜が読めなくても、ピアノが弾けるならば、「楽譜を読む力は身につけなくてもいいのでは?」と思う人もいるかもしれません。

しかし、楽譜が読めた方が、断然、ピアノは学びやすいです。

この記事では、これからピアノに挑戦しようと思っているあなたへ、なぜ楽譜が読めた方がいいのか、その理由を説明します。

楽譜が読めなくてもピアノが弾ける人

楽譜が読めなくてもピアノが弾ける人というのは、少数派です。

「ピアノが弾ける」のレベルにも様々ありますが、一流ピアニストのレベルでも楽譜が読めない人が時々いると聞きます。

筆者が昔、高校の音楽講師をしていた時、休み時間にピアノを弾く男子生徒がいました。その子は楽譜が読めないとのことだったのですが、自分の知っているポピュラー音楽をピアノでスラスラ弾くのです。初めて弾く曲については、少し音を間違えることもありましたが、わりとメロディーと和音は正しく弾いていた印象です。

彼のピアノや発言から想像すると、おそらく何度もくり返し弾くことで、耳で聴き分ける力をつけながら、指のスキルも身につけていったのでしょう。

楽譜が読めない一流ピアニストは、そういった練習をものすごくストイックにやり続けた人たちなのでは、と想像します。

語学習得において

ここでは、一般的な語学習得のパターンから、楽譜が読めることのメリットとなるヒントを説明します。

日本人の英語学習のパターン

日本人が英語を学ぶ時、最初に学ぶのは「文字の読み方・書き方」です。

英語が堪能ではない人にとって、長めの英文を読まれると、聴きとりは難しいと思いますが、それを文字にしてゆっくり読むと、意外と簡単な文章だったりします。

このように、何と言っているか「視覚的に」分かると、理解しやすいことが多いものです。

乳幼児が言葉を覚えるパターン

生まれた子どもが言葉を習得していく順番としては、先に簡単な会話ができるようになって、少し大きくなってから初めて「読み書き」を学びますね。

現地では、日常的にその言語に触れることができ、聞いたり、話したりする量が多いため、小さい子などは文字が読めなくても、話せるのです。

ただし、成長とともに難しいことを学んでいくにつれ、文字を読み書きできるスキルがどうしても必要になっていきます。それはやはり、耳だけで理解するより「視覚的にも理解する」ことが、圧倒的に分かりやすいからだと思います。

ピアノで楽譜が読めるということ

前項では、語学など何かを学ぶ時、耳からだけでなく「視覚的に」学ぶことで理解しやすくなることをお伝えしました。

音楽や楽器を学ぶ際も、同じことが言えるわけです。そのため、楽譜が読めることは、ピアノ学習にとても必要なことなのです。もう少し、詳しく説明します。

ピアノでも視覚的に分かると早い!便利!

人前で話すことに慣れている人以外は、大勢の前でスピーチをする時、「カンペ」を見ながらの方が楽だし、安心ですよね。

楽譜を読むことも、それと同じことなんです。読めると「楽」「安心」だと言える場面が多いということなんです。

逆に、楽譜なしでピアノを弾くためには、読譜力を身につける以上に大変な訓練が必要だったりします。そもそも、楽譜なしでピアノを弾けるようになる方法を教えてくれる先生というのは、すごく限られており、学べる環境はそう多くはありません。

そういう理由からも、楽譜を読んでピアノを弾く方が、楽譜なしで弾くよりずっとハードルが低いことなのです。

楽譜を読む自信がなくても大丈夫

それでも、楽譜を読めるようになる自信がないという方、大丈夫です。

ひらがなやカタカナなどを初めて学んだ時は、きっと読み書きすることは難しかったはずです。しかし、使い続けて、今では当たり前のことになりましたよね。

楽譜も、読み方を覚え、簡単な音符から、徐々にレベルアップすれば、必ず慣れていきます。人間は新しいことでも、経験していくと慣れる生き物。楽譜に壁を感じている人は、今はまだ楽譜に触れる経験が少ない、ただそれだけのことです。続ければ、必ず慣れるから大丈夫!

まとめ:ピアノを始めたい方へ。楽譜が読めた方がいい理由。

ここまで、ピアノを始めるにあたって、楽譜が読めた方がいい理由について説明しました。

楽譜が読めなくてもピアノが弾けるピアニストはいます。そういう方は、耳がとってもいい人。しかし、耳だけで音楽を学ぶことは、楽譜が読めること以上に難しいことなのです。

長い英文を、耳で聞くだけでは理解できなくても、その英文をゆっくり読むと、思ったより簡単だった、ということはよくあることです。

このように、何かを学ぶ上で「視覚的に」分かると、理解が早いですし、楽なのです。楽譜が読めるようになるメリットもそれと似ています。

楽譜を読めるようになる自信がない人も大丈夫。誰でも最初の一歩がありますが、続ければ必ず当たり前のようにできていきます。学ぶことをやめないかぎり、必ず慣れていくものです。続けるほど、読むのも早くなっていきます。

ぜひ「ピアノ」という新しい分野に1歩、足を踏み入れてください。きっとすてきな世界が広がると思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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ピアノ

ピアノ伴奏のコツ(合唱編)

伴奏はメロディー(歌や楽器)だけでは足りない和声を補うためにあります。

ピアノは普段は1人で練習する楽器。他の楽器や歌と合わせる機会というのは、プロでない限り、あまりないことかもしれません。

実際に、他の人と共演には、少しのコツが必要です。

そこで、今回は、伴奏のコツについてお伝えします。共演する楽器によっても、少し弾き方が違いますが、今回はピアノにおける、合唱の伴奏についてお伝えします。

伴奏の主役はピアノではない

ピアノは「楽器の王様」とも言われるほど、多くのことができ、華やかな音色がする楽器です。しかし、伴奏においては、ピアノは脇役。メロディー=主役(合唱パート)を支えてあげる補助的な存在なのです。

つまり、主役の言うこと(歌い方)によく耳を傾け、主役がやりやすい(歌いやすい)ように、導く(弾く)ことが必要となってきます。

ただし、脇役と言っても、伴奏はもちろん大切な存在。しっかり準備していないと、本番が台無しになってしまうので要注意!

しかし、コツを押さえて準備すれば大丈夫です。

伴奏する上で特に大切なこと

伴奏をする上で最も大切なことは、ひと言で言うと「歌い手が歌いやすいような弾き方をすること」です。そのために必要なことを、具体的に説明します。

途中で止まらないこと

合唱は大勢で演奏している以上、特に「途中で止まらない」ことは大切です。もし、ピアノが止まってしまうと、指揮者や歌い手が困ってしまいます。

もし歌っている時に止まった時は、頑張って途中から合流すればOK。ただし、前奏や間奏の終わりなど、歌がこれから入るところで止まってしまうと、大事故を招いてしまいます。そういう部分だけは、確実に弾けるようにしましょう。

例えば、下の譜面では、歌の出だし直前の伴奏は大切です。ここで、ミスしたり、止まってしまうと、歌い始めることができなくなってしまいます。

こういうところは、たとえ本番で緊張しても、確実に弾けるようにしておきましょう。

テンポ(速さ)・リズムが安定していること

最初に指揮者と、曲全体のテンポ(速さ)をどのくらいにするのか打ち合わせしましょう。その速さで弾くことは大切です。

気をつけたいのは、ピアノの音符が少ないところでは、段々と速くなりがちです。伴奏のテンポが不安定になると、歌いにくいので、気をつけましょう。

逆に、もし弾きにくいところがあれば、少々音を省略してもよいと思います。「歌の邪魔をしない弾き方」、それを最優先させ、一定のテンポで弾くように心がけましょう。

バスの音(1番低い音)を大切にする

合唱のパートには高い方から、ソプラノ、アルト、テナー、バスという4つのパートがあります。小学生はソプラノとアルトの2声だけ、中学生になると、男性パートでテナー、バスという低めの音域が加わります。

つまり、「バス」は音域の中で低い音域のことです。しかし、人間の声が出せる低さには限界があるため、実際には、合唱全体の1番低い音を担うのはピアノ(伴奏)ということになります。

そのため、歌と一緒に弾くときは、バスの音を響かせるのがポイント。そうすることで、音楽全体に奥行きが出てくるのです。もちろん、場面に応じて、ということにはなりますが、盛り上がるところでは特にそれを意識すると、ダイナミックな音楽に仕上がりますよ。

大切な音を間違えないこと

伴奏は、歌(メロディー)に足りない和声的な部分を補助してあげれば、それで大きな役割は果たせているわけです。

しかし、時にはピアノが主役の瞬間もあります。大切な音を間違えると目立ってしまいます。「大切なところ」と「少々手を抜いてもOKなところ」、それを区別して、限られた時間内でしっかり練習しましょう。

大切なところとは・・・?

①前奏、間奏、後奏。特にメロディー部分。

②曲の1番最後の音。

最後の音が間違えると、とても目立ってしまいます。

③バスの音。

この譜面ではmp(メゾピアノ)なので、音量的にはあまり大きく弾く必要はありませんが、それでも、バスの音は大切です。響かせるように弾きましょう。

以上の①〜③を、特に大切にしましょう。はずすと目立ちやすいところでもあります。そのポイントさえ押さえておけば、他は少々間違ってもばれません。

伴奏の練習方法

合唱と一緒に合わせられる合同練習の機会はそう何度もありません。1人の練習時に、どのような練習をすればよいのかを説明します。

メトロノームの練習

伴奏は基本、テンポが一定であることが必要なので、メトロノームに何度も合わせ、一定のリズムが刻めるようにしましょう。

合唱付きの録音と練習

伴奏しながらでも、メロディー(合唱パート)を自分も確実に口ずさめるようにしておくことが大切です。そうすることで、どう演奏すれば歌いやすい伴奏になるのか、掴みやすくなります。

そのため、できれば最初の合同練習の時に録音しておき、1人で練習するときは、何度もそれに合わせて練習するようにしましょう。

そうすれば、合同練習の時間に、余裕を持ってのぞむことができ、有意義な時間となるでしょう。

まとめ:ピアノ伴奏のコツ(合唱編)

ここまで、合唱における、伴奏のコツを説明しました。まとめると次のようになります。

伴奏する上で特に大切なこと

・途中で止まらない

・テンポ(速さ)・リズムを安定させる

・バス(1番低い音)を大切にする

・大切な音を認識し、間違えない

伴奏は、合唱(主役=メロディー)を支える大切な存在です。

実際には練習時間にも限りがあります。大切な部分とそうでもないところを認識し、ピアノが主役の瞬間には自信持って演奏できるようにしておきましょう。

それ以外の場所では、主役を引き立たせるための弾き方を心がけ、必要な場所ではダイナミックに盛り上げてあげましょう。

全員が一体となった、すばらしい演奏になるように応援しています。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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ピアノ

ピアノを挫折しない方法〜学習継続のコツ〜

ピアノに限らず、学習の継続は難しいものです。「始めれば、半分終わったも同じ」という考え方もあります。しかし、語学学習やピアノの習得には終わりがなく、続ければ続けるほど、難しさが見えてきますし、奥が深い世界です。

逆を言えば、継続できる人ほど、上達が可能な分野とも言えます。練習をやめなければ、上達し続けます。それがたとえ、ペースがゆっくりであってもです。

ピアノが弾けるようになったら・・・そんなすてきな世界を多くの方に味わってほしいと思っています。

この記事では、ピアノを挫折せずに継続できるコツを紹介します。

ピアノで挫折してしまいやすい理由

どんな分野でも、難しいのは「長く続けること」です。好きなこと、興味があることであるはずなのに、続けられない人は多いもの。それはなぜでしょうか。その理由について説明します。

上達が実感できない

「ピアノが好き」という理由で始めたとしても、理想のゴールにたどり着くまでは、ある程度の練習期間は必要です。

特にピアノは両手が別々の動きをしますし、楽譜を読む音符の数も他の楽器より断然多いです。美しい音色ですが、難しい楽器なのです。

そのため、上手に弾けるようになるには、予想以上に練習が必要となります。少しずつでも上達が実感出来ればよいのですが、正しい練習ができていないと、いつまでも上達が感じられません。そうなると、現実と理想のギャップがなかなか埋まらないため、いつの間にかピアノへの熱は冷めてしまいます。

目標が曖昧、または動機が弱い。

どんなジャンルであっても、上を目指すのであれば、それまでの道のりが楽しいだけの分野はありません。

作業工程そのものが楽しめる人はラッキーですが、多くの人は楽しさを知る前に、難しさに直面します。

そんな時に、ピアノを弾く目標が曖昧だったり、動機が弱いと、練習の大変さに負けてしまいます。

「ピアノが弾けたらかっこいい」という思いがあって始めたとします。単純な動機ですが、その気持ちが中途半端であれば、途中でやめてしまうでしょうし、憧れる気持ちが強い人は多少の困難にも負けずに達成するでしょう。

ピアノは孤独な楽器

ピアノは連弾や、他の楽器の伴奏もありますが、基本一人で演奏する楽器。練習も一人です。

ダンス、バンド活動、ブラスバンドのように、練習でも仲間がいれば、頑張れるかもしれません。ピアノの場合、一人なので、思うようにいかないと、簡単にやめることができます。

ピアノの継続のコツはズバリ

上記を踏まえて、ピアノ学習を継続させるコツについて、いくつか紹介します。

ピアノを始めた動機・気持ちを思い出そう

ピアノを始めようと思ったきっかけは何でしょうか?その時に「ピアノを弾けたらどうなるのか」を、何となくでも想像したと思います。

たとえば次のようなことでしょうか。

・将来の可能性が広がる。ピアノのスキルが必要な仕事に就くことができる。

・好きな曲が自由に弾ける。

・発表会やステージで演奏する。

・他の楽器を始める手助けになる。

・学校や友達の間で目立つ存在になる。

・子どもや孫と一緒に楽しめる。

・大切な人の誕生日にピアノの演奏ができる。

・一生の趣味にできる。

もしモチベーションが下がったり、挫折しそうになったら、ピアノを始めようと思った動機、気持ちをもう1度思い出してください。それが明確だと、やる気は取り戻せます。

それを時々思い出してあげないと、忘れちゃって、つい目の前の楽しいことや楽できることに走ってしまいまうかもしれませんね。

そうは言っても、頭ではやりたいのに誘惑に負けて、身体と気持ちが着いていかない時もあります。そんな時、筆者がよくやる方法。

「それを今日やること」と「いつまでも目標を達成しない自分の将来」、どちらが嫌いなのかを比べる。そして、マシな方を選ぶのです。

たとえば「①(やる気が起きない中、)今日ピアノを練習すること」と「②ピアノを弾けないままの自分の将来」どちらが嫌なのかを比べる。②が嫌なら、①を選ぶしかない。①が嫌なら、②選ぶしかない(=その道を諦める)ということです。

私の場合、この比較の選択をするようになり、よっぽど体力的に無理な時は別として、理想の行動がとれるようになりました。

自分のレベルに合う練習をする

今の自分のレベルに合わない練習をしてしまうと、なかなか上達は感じられません。上達を感じない期間が続くとやる気が失せてしまい、挫折につながります。

そのため、今の自分のレベルより「ちょっと難しめ」の内容の練習をすることが秘訣です。

高い目標を目指している場合であっても、踏むべきステップを踏んでいけば、上達は少しずつ、確実に感じられるものです。その途中経過として大切なのは「少し頑張ればできる」レベルの練習を確実にこなしていくこと。ここで欲張ってしまうと、上達が感じられないパターンに陥るので要注意。コツは「ちょっとだけハードルが高い練習」をすることです。この「ちょっとだけ」を積み重ねると、目指すゴールにたどりつけるのです。

そのやり方が全く想像できない人は、ピアノ教室に通い、プロの指導を受けて、正しいやり方を身につけましょう。そうすれば遠回りせずに上達できます。

ピアノを始めたきっかけは何であれ、続けるうちに、上達していることが少しでも実感できると、ピアノが楽しく感じられ、挫折はしにくくなるのです。

ピアノの効果的な練習方法については、こちらの記事もどうぞご参考に。

効率よくピアノを練習する方法

「習慣化」させる

ピアノの練習は、毎日の習慣にしてしまえば、無意識でピアノに向かうことができます。習慣化できれば、エネルギー最小限でピアノの練習を続けることができるのです。

小学生が、毎日学校へ通う…。学校に興味がないお子さんにとっても、毎日の日課です。日課になってしまえば、無意識で行動できてしまいます。

毎日必ずやる習慣の前後に、ピアノの練習時間を組みこんでしまいましょう。それが1番、分かりすい方法です。

人それぞれ、生活スタイルや疲れる時間帯は違うので、ここはぜひ、あなたなりに余裕がある時間を見つけ出しましょう。

起床してすぐの20分、帰宅した後の20分、夕食前の20分、お風呂前の20分…など。あなたにとって、無理のない行動がとれるタイミングがどこかあるはずです。

学校や仕事の後の練習はどうしても疲れる、という人は、朝、出かける前がいいでしょう。帰宅後がいいけれど、一旦くつろいでしまうとなかなか動けないという人は、帰宅後、くつろぐ前にピアノのイスに向かう、というのも一つの方法です。

ピアノは、「イスに座って、ピアノの蓋を開ける行為」が必要です。疲れている時はそのひと手間さえ、大きなハードルになることもあります。手間をできるだけ省くためにも、帰宅後は、せめてピアノのイスに直行しましょう。それだけでも練習スタートのハードルは下がりますよ。

新しいことを習慣化させることは、最初は慣れが必要かもしれません。しかし、習慣となってしまえば、毎日歯を磨くのと同じような軽い気持ちでピアノに向かえるようになります。

大好きなことと絡めてみる

あなたには、好きなアーティスト、アニメ、映画、など夢中になれるものはありますか?もしあれば、その情熱をピアノにも活かしましょう。

「あのアニメの曲を弾きたい。」「好きなアーティストの曲を全て制覇したい」そんなワクワクする目標を持てると、ピアノ上達への道のりは近道できます。

また、好きな曲が手元に楽譜がなくても、手探りで弾いてみる。これだけでも、形にすることで、楽しい練習になります。

ピアノ教室ではクラシックの曲しか習わない、そういう人もいると思いますが、好きなものはどんどんピアノで弾いてみましょう。先生に指導してもらえなくても、楽しく上達できる方法です。

少しの強制力が効果的

ピアノは、独学でも練習の習慣が身につけば、上達は可能です。

しかし、ピアノ教室に通うと、月に数回でも先生の前で弾く機会がありますよね。それだけでもその直前は練習への集中力が高まります。

ピアノの先生の前でなくとも、自分以外の人に聴いてもらう機会があることは、集中力を発揮するチャンスです。独学の場合は、何かしら人に聴いてもらう機会を作ってみましょう。

既にピアノ教室に通っている人にとっては、発表会やステージで弾く機会を利用することも効果的。年齢を重ねるほど、恥ずかしくて、そういう機会を望まない方も多いのですが、人前で演奏しないと分からないことに出会えます。頑張ったことへの充実感も味わえますし、何より、そういう経験を積み重ねると、それを経験しないよりもずっと上達は早くなるものです。

そのように少しの「強制力」は勇気がいることかもしれません。しかし、その分、必ず上達は早くなります。さらにやる気アップにつながり、相乗効果となりますよ。

仲間を作ろう

バンド活動する人たちはボーカルと色んな楽器で一緒に共演するのが基本。仲間たちと演奏するのは、練習も含め、楽しそうですよね。一緒に何かに取り組むのは1人よりも行動しやすいのです。

だからこそ、ピアノ仲間を探してみましょう。同じように頑張る仲間を見つけると、励みになります。仲間が真剣に頑張る姿を見ると刺激になったり、今後弾きたい曲の参考になったりもします。

たとえ遠く離れていても、最近どんな曲に挑戦しているかなど、がんばりを報告できる相手がいるだけでも励みになりますよ。

もし意識の高いお友達がいれば、自分はピアノ、友達は英語、など違う分野で「頑張る仲間を探し」をするのもいいかもしれませんね。

まとめ:ピアノを挫折しない方法〜学習継続のコツ〜

ここまで、ピアノを挫折しないためのコツを紹介しました。まとめると次のようになります。

・ピアノを始めた動機・気持ちを思い出そう

・自分のレベルに合った正しい練習をして、確実に上達をしていこう

・習慣化させて、日常生活の一部にしよう

・大好きなことと絡めて楽しく練習しよう

・強制力を活用し、上達への近道をしよう

・ピアノ仲間を作ろう

ピアノは、両手を使う難しい楽器。上達するまでにある程度、継続した練習が必要です。しかし、孤独な楽器なので、目標や動機が明確でないと、挫折してしまうのも、無理はありません。

少しやり方を工夫するだけで、無理なく続けられるようになります。継続できれば、楽しさも理解でき、奥深さを知ることができます。練習を続けた先で、そんなすてきな世界をぜひ味わってほしいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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ピアノが難しいのはなぜ?理由と対策方法。

ピアノは楽器の王様と呼ばれます。1台で、オーケストラが演奏できることと同じようなことが表現できる楽器です。

可能性が大きい分、上を目指せば、どれだけでも上がいる世界。

クラシックで有名な曲を弾こうと思えば、ピアノを始める年齢にもよりますが、最低でも10年くらいはかかります。長い年月ですね。

初心者向けにアレンジされた曲や、やさしめのポピュラー音楽であれば、まじめに練習すれば数カ月や数年で弾けるようになる人もいます。

いずれにしても、まじめに練習すること、それを何年も続けないと、思い通りに弾けるところまではいかないでしょう。

それほどまでにピアノが難しいと言われるのはなぜでしょうか。

この記事では、ピアノが難しい理由と、少しでもハードルが下がるための対策方法について説明します。

ピアノが難しい理由

楽器それぞれに、難しさがありますが、ピアノはとにかく、長年練習をし続けてやっと形になるもの。他の楽器よりも大変な面が多い楽器です。その理由を説明します。

音楽の要素全てを1台で表現できるから

弦楽器や管楽器、また声楽など、ピアノ以外の編成で演奏しようとすると、弦楽四重奏であれば4人、吹奏楽やオーケストラなどはさらに大人数で演奏することは珍しくありません。

バンドでも、編成は様々ですが、ボーカル、ギター、ベース、ドラム、時にはキーボードなど、やはり複数の楽器が集まります。

このように1つの音楽を完成させるために、大人数での楽器編成はよくあります。

一方、ピアノはどうでしょう?もちろん2人で演奏する連弾だったり、声楽や楽器の伴奏として共演したりすることはありますが、基本は独奏です。1人体制で充分に完結する楽器は、ピアノ以外ではなかなかありません。あとは、ハープくらいでしょうか?

音楽の主な要素はメロディー、和声、リズムです。時々、副旋律も加わります。

そういった様々な音楽の要素を通常は、1要素につき1つの楽器で担うものです。1つの要素を複数の楽器で奏でることすらあります。

一方、ピアノは全ての要素を1人で担うのですから、それは大変な作業となって当然ですよね。

そしてその全てを、1つの楽譜に表すことになるのですから、ピアノの楽譜は他の楽器に比べ、とても音符の数が多いこともうなずけることです。必然的に、譜読みが大変になります。

それでいて、楽譜の中には、ここがメロディーですよ、とかバスの役割ですよ、とか、副旋律ですよ、とかわざわざこと細かには書かれていませんから、そういう音楽的な要素を上手に読みとる力も必要となってくるわけです。

1人で担うから高度なテクニックが必要

前述のように、ピアノは「音楽的な要素を全て1人で担う」ため、左右の手をフルに使ったとしても間に合わないほどのテクニックが必要となります。

特に難しいと感じるのは、以下のテクニックです。

音の跳躍…ひとつの手で離れた音を弾くこと

指こえ/指くぐり…親指の上を他の指がまたいだり、親指が他の指をくぐったりすること。

和音やオクターブを掴む…沢山の音を同時に弾いたり、オクターブを連続で弾いたりすること。

さらには、テンポが速くなったり、上記の内容が複合的に合わさったりすると、ますます高度なテクニックとなってしまうのです。

クラシック出身者は和声の勉強ができにくい?

ポピュラー音楽を学ぶ人は「コード」を勉強します。「コード」は和音の英語読みですが、ジャズなど、アメリカ由来の音楽やポップス系の音楽に用いられるものです。

一方で子どもの習い事として習うピアノ教室や、大人でも基礎からピアノを学ぶ人は、クラシック音楽を中心に勉強します。

クラシック音楽の中で和声を勉強する時には「コード」は使いません。代わりに、和声記号と言って、ローマ数字で和声を表します。

筆者の個人的な感想かもしれませんが、和声の仕組みや音楽理論を学ぶ際、和声記号よりも断然コードが理解しやすい

クラシック出身者はコードを勉強しないので、和声のことを理解せずにピアノを弾いている人は意外にも多いのです。

基本的にクラシックピアノの楽譜は、弾く音は全て大譜表の中に記譜されています。

対して、電子オルガン(ヤマハでいうと「エレクトーン」)やギターの楽譜は和声の要素はコードで書かれますよね?そういう楽器もあるわけです。

ピアノで弾く音の数はバイオリンやフルートなどの旋律楽器に比べて、比較できないほどの数があるのに、和声などを理解する機会も少ないうちピアノ譜を弾いたら、そりゃ難しく感じるのは当たり前のことです。

音数が多い分、ただでさえ弾くので精一杯になることが多いピアノ。意識して勉強しないと、音楽的な要素を無視した演奏になってしまう、それも難しい理由のひとつです。

「分からないこと」って難しく感じますよね?音楽的な要素がきちんと理解できるようになると、ピアノの難しさは軽減できるのです。

ピアノの難しさを軽減させる方法

先ほど、答えは言ってしまいましたが(笑)、あらためて説明します。

何度も言いますが、ピアノは音数が多いため、どんな工夫をしても、他の楽器より難しい。上手になるために、練習は避けて通れません。

しかし、正しく楽譜を読むことが出来れば、ピアノの難しさを減らすことは可能です。

それについて、説明します。

音楽の大切な要素を理解する

くり返しになりますが、ピアノ譜は、メロディー、和声、リズム、時々副旋律…それらが全て1つの楽譜に表されています。だから複雑に見えますし、弾くだけで、大変に感じると思います。

それを限りなくシンプルに考えてみましょう。

メロディーと和音、それだけを抜き出して弾いてみるのです。難しければメロディーだけ、和音だけ、でOK。

そうすると、とっても簡単になりますよね?大切なことは今「抜き出して弾いてみた部分」、それなんです。

近現代に作曲された曲のように、構成そのものが複雑な曲もありますが、多くの曲は「メロディー」と「和声」があれば、その曲の雰囲気は伝わるもの。

実際の曲にはメロディー、和声に加えてリズムや副旋律が加わることで、華やかになります。その華やかさが、難しく感じさせるひとつの要因かもしれませんが、惑わされないでください。

メロディー」と「和声」が理解出来ると、より大切に表現すべき音や、少し音色を変えるべき音、はっきりとしたタッチで弾くべき音、などが明確に分かってきます

それを理解して弾くのとそうではない場合では、弾きやすさも表現力にも、差が出てきます。

たとえば、バイオリンであればメロディーライン、チェロは伴奏の一部を担当…そのように役割が明確なので、「メロディー」「和声」の練習をする必要はないわけです。

ピアノは色々な役割を同時に行なうわけですから、そうはいきません。

曲を聴いて分かったつもりにならずに、大切なところは、抜き出して弾いて、理解しましょう。

音符が大きい楽譜を選ぶ

ピアノ譜は音符が多いので、譜面が小さいと、とても読みにくいです。沢山ある音符のうち、1音でも読みまちがえるとハーモニーが変わってしまうこともあります。

全く同じ曲であっても、音符が大きな楽譜だと読みやすさが全然ちがってきます。

大きな音符の譜面が存在しない場合は、拡大コピーをするという方法もあります。

少し手間はかかるかもしれませんが、その後の長時間の練習が、ぐっとやりやすくなりますよ。

また、楽譜が読める人も、間違えやすいところには「ドレミ」をカタカナで書いてもOK。それだけでも、難しさのハードルは下がります。

ピアノ未経験者が2週間で伴奏曲を仕上げた話

筆者の知人のお子さん(小学校6年生)の話です。

そのお嬢さんは、卒業式で歌う合唱曲の伴奏のオーディションに、ピアノ未経験であるにもかかわらず、立候補したそうです。もちろん楽譜は読めません。

知人(ママ)が、ピアノの伴奏譜をコード譜にアレンジして、お嬢さんにも分かるようにしてあげたところ、なんと、たった2週間でオーディション当日までに弾けるようになったそうです。

ピアノのテクニックはないはずなのに、驚きですよね?楽譜の読みやすさは、ピアノへのハードルを下げる方法につながることを実感した出来事でした。

まとめ:ピアノが難しいのはなぜ?その理由と対策方法。

ここまで、ピアノが難しい理由と、少しでもハードルが下がるための方法について説明しました。

ピアノは音楽の大切な要素、メロディー、和声、リズムなどを全て1台で表現できる楽器です。

そのため、音符の数は多いし、あらゆるテクニックが必要となります。

ピアノをそれなりに弾こうと思えば、決して、練習は避けては通れません。

しかしその中でも、難しさを軽減させる方法がありました。

それは、音楽の大切な要素のうち、さらに「メロディー」と「和声」、これを理解することです。実際に抜き出して弾いてみることがコツ!

これを身体で理解して弾くと、どの音を表情たっぷりに歌い、どの音を控えめにまたははっきりと弾くか、など全体像がみえてきます。

それによりぐっとピアノへのハードルが下がります。何よりも、いい演奏への近道になります。

ピアノは難しい分、弾けるようになると達成感も大きいですし、自然と脳トレになる、という嬉しいおまけ付きです。

楽譜が読みにくい時は、拡大コピーをしたり、自分なりに楽譜に分かりやすく書き込みするのもおすすめです。

この記事がほんの少しでも、ピアノをより身近に感じるためのヒントになれば嬉しいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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ピアノ

ピアノが嫌いな理由とその克服方法

「ピアノが嫌い」、それって、なかなか大人からは聞かないフレーズだと思いませんか?

そういう言葉は、主にピアノを習っているお子さんからの発言ではないでしょうか。

そもそも、なぜピアノが嫌いなのでしょうか?

この記事では「ピアノが嫌い」という言葉の本当の理由と、その克服方法について説明します。

ピアノの何が嫌い?

一言で「ピアノが嫌い」と言っても、一体ピアノの何が嫌いなのでしょうか?

①ピアノの音 ②ピアノの見た目 ③ピアノの練習 ④ピアノのレッスン ⑤ピアノの練習をしなさいと親からガミガミ言われること・・・

お察しだと思いますが、ほとんどの人は③か⑤です。自分の意思で習い始めたわけでもないピアノの練習を、毎日強制的に練習させられる。

それにうんざりしてしまうお子さんが多いのはよくある話です。

ピアノの音は好きだし、ピアノが弾ける友達がいると「あんなふうに弾けたらいいな」とは思う。しかし、実際に練習を強制されると、やりたくない。実際に、そういう子は多いものです。

つまり、多くの「ピアノが嫌い」発言というのはピアノの練習が嫌い、または、練習しなさいと言われるのが嫌い、ということ。

練習することが身についていない子の中には、下手なピアノを誰かに(親ですら)聞かれることが恥ずかしいと感じる子もいます。練習を強要されることに加え、不完全な自分のピアノを鳴らすことがダブルでフラストレーションとなってしまうのです。

そのため、残念ながら「練習しなさい」という言葉は、なかなか自発的に練習することには結びつかないことが多いのが事実です。

ピアノの練習が嫌いな主な理由とその克服方法

子どものタイプによって、練習へのやる気が起きる方法というのも異なります。

練習が好きになれない理由にはいくつかあると考えられますが、主に考えられる理由と対処法を説明します。

多くのピアノ嫌いの理由はズバリ!

練習の習慣が身につく以前に、練習を強要される

この理由が圧倒的に多いです。

親の願いとしては、「せっかく高い月謝を払うのだから、きちんと練習をして、上達して欲しい。」そう思うでしょう。それは当然のことです。

しかし子どもの立場からすると、「ピアノが弾けても何も得しない。」「練習より、ゲームやテレビの方が楽しい。」「何のために練習するのか分からない。」そういう声が聞こえてきます。

弾けるものなら弾きたいのが本音

「何のために練習するのか分からない」と思っていても、親の意思で習い始めたとしても、もしすぐにスラスラと弾けるなら、実は、ほとんどの子はピアノは好きなんです。多くの子どもたちは、ピアノの音は好きなものなんです。

ただ、理想と現実のギャップが埋まらず、「弾けるまでのイメージができていない」「嫌な練習をするくらいなら弾けなくてもいい」それがピアノを練習しない理由なのです。

欲しい物や成功体験、それを手に入れるための面倒なことはできるだけ省きたい。出来ることなら、手っ取り早く手に入れたい。そう思うのは子どもだけではなく大人も同じではありませんか?ただし大人は、価値のあるものは手に入れるまでに、苦労や努力が必要であることが、経験上わかっています。

だから、子どもに対しては、大人のサポートが少しばかり必要だったりするのです。

練習する場合と練習しない場合の差

「週1回30分のレッスン時間だけしかピアノに触らない場合」と「毎日30分練習する場合」、やはり上達には差が出ます。

【1週間にピアノに触れる時間の比較】

練習しない場合 レッスンの30分×1日=30分

毎日練習する場合 レッスンの30分×1日+レッスン日以外の30分×6日=210分

毎日練習すれば練習しない時と比べて、単純に7倍の速さで上達するのです。その上達する感覚」をまずは、ピアノ学習者全員に味わって欲しいと思います。それを知らないうちは「ピアノ嫌い」と呼ぶにはまだ早いですよ。

「練習すると楽しくなる」という感覚を知ることがポイント

ピアノは、練習すると弾けるようになります。弾けるようになる感覚を味わうと、ピアノが楽しくなります。この段階にきて初めて、「ただピアノの楽しさを知らなかっただけ」なのか、「やはり、この子はピアノ嫌い」なのか、ということを判断していいと思います。

楽しく感じることができた時は、子どもは力を発揮し、上達速度が目まぐるしいものとなります。子どもは吸収力が大人よりもずっと高いからです。

ピアノを習慣化することの大切さ

ピアノの練習を継続させるには、「練習の習慣」を身につけることが大切です。習慣化できると、エネルギー最小限で、ピアノに向かうことができます

気分が向いた時にやろうとすると、これまでと同じように「練習しなさい」という声かけが必要になってしまい、逆効果です。また、せっかく自分から練習しようかという気持ちになりかけていても、先に親に言われてしまうと、やる気が失せてしまいますよね。

毎日学校に行くの同じように、ピアノの練習も毎日の習慣にしてしまいましょう。学校から帰宅して、手を洗ったり、おやつを食べたり、宿題をしたり、夜ご飯を食べたりするその前後に、「ピアノの練習」という習慣を組み込んでしまうのです。

どの順番であれば、取り組みやすいか、それは本人の性格によるかもしれません。

「お楽しみは後にとっておくタイプ」であれば、帰宅後、手を洗ったら、ピアノの前に座る。または、ピアノの練習の後におやつを食べる、など、マイルールを決めます。

「宿題の方が先に取り組みやすい」タイプなら、それが終わったらピアノに向かう、と決めるのもいいと思います。可能な限り、お子さんの意思を尊重しましょう

本人が決めたことであれば、よほどのことがない限りはルーティーン化できます。最初は大変かもしれませんが、慣れれば、無意識で行動できるようになります。

また練習の習慣が身につくまでは、「練習時間」より「練習の回数」をノルマにした方が、集中できるかもしれません。

小さいお子さんの場合は、更にハードルを下げて、本人が続けられるくらいのノルマを一緒に決めましょう。

少し続けると、「練習すれば上手になるんだ」という感覚が体感できます。それが感じられれば、しめたもの。楽しいと感じられることがピアノの継続には1番大切ですから。また、その小さな成功体験の積み重ねによって、頑張った先に上手になる自分がイメージできてくると、さらに自分の意思でピアノ練習したいと思うようになります。

努力したことを誉めてあげよう

人は誉められることに喜びを感じます。特に伸び盛りの子には誉めることは効果大です。

しかし、何でもかんでも誉めればいい、というのは少し違うかもしれません。お子さんの性格にもよりますが、多くの子は、元々出来ていることよりも、努力したこと、頑張ったことに対してほめられることに、より喜びを感じます

たいして頑張ったわけでもないことをほめられるのは、居心地が悪いとさえ感じる子もいます。

一方で、初めてのことに勇気を出してトライしたり、出来なかったことが出来るようになったり、そういう部分を誉めてもらうことは、喜びにつながります。またこれからも色々なことにチャレンジしよう、とい意欲が湧いてきます。

そのようなほんの些細なことがきっかけで、ピアノ嫌いどころか、意欲的にピアノにとりくむようになる子もいます。

ピアノ嫌いの他の対策方法

前述以外に、ピアノ嫌いを緩和させる方法を紹介します。

沢山の音源を聴いて、音楽の世界を広げよう

今はYouTubeやSNSなどで無料でも沢山の音源が聴ける時代です。興味を持てそうなピアノのお気に入りの曲を探してみましょう。ピアノの曲に限らず、他の楽器を聴くことも勉強になります。

クラシック音楽、ポップス、ジャズ、などあらゆるジャンルの曲を聴いて音楽に対する興味を広げてみましょう。

特に、クラシック音楽はお勧めです。数百年の歴史を超えて愛され続けてきたジャンルで、言わば、現代に受け継がれた、厳選された音楽とも言えるものだからです。

身近に憧れやお手本を探す

ピアノ教室や学校に、ピアノが上手な人やお手本となるような人はいませんか?また、ピアノを頑張っている友達を探してみましょう。誰かいるものです。

YouTubeなどで、とても上手な人の演奏を聴くこともいいですが、もっと身近にいませんか?

もしネット上でそういう人を見つけるとしても、「手の届かない存在」というよりは、「少し頑張ればあの人みたいになれる」そういう身近に感じる存在が、とても励みになります。

まとめ:ピアノが嫌いな理由とその克服方法

ここまで、ピアノが嫌いな本当の理由とその克服方法について説明しました。

ピアノが嫌い、という発言は、主にピアノを習っている子どものフレーズだと考えます。

ピアノの練習が強制になっているが故に嫌いになってしまっているパターンがほとんどです。

しかし、ほとんどのお子さんは「ピアノの音が嫌い」ではないです。「練習する」という過程を回避できるのであれば、「スラスラとピアノを弾いてみたい」そういう願望があるはずなんです。

その理想と現実のギャップを埋めるためには、やはり「練習」に限ります。

練習をすると、必ず上達し、ピアノを弾ける楽しさが体感できます。

しかし練習を「継続させること」が難しい。

だからこそ、練習は習慣化させるのがいい!毎日の日課となれば、最小限のエネルギーでピアノに向かうことができるからです。自分が無理なく続けられる方法をいくつか試してみましょう。お子さんは順応性があるので、その気になれば、習慣は必ず身につきます。

身につくまでは、お家の方は少しだけ、声かけのサポートをしてあげましょう。

習慣化してしまえばしめたもの。ピアノの楽しさが分かれば、子どもの上達は早いです。

そうやって子どものうちにピアノや音楽の楽しさを知って、人生を通して、学びを糧にして欲しいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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ピアノ

ピアノを弾くのは楽しい。その理由と魅力を説明します。

ピアノの音色はとても美しく、自由自在に弾いている人を見ると、つい見たり、聴いたりしてしまいませんか?

未経験者からすると、なぜ左右で違う動きができるのか不思議だと言う声もよく聞きます。

少し練習すれば、左右で違う動きくらいならできるようになります。難しいのはむしろその先かもしれません。

しかし簡単ではないからこそ、弾ける人へは憧れも抱きますし、弾けた時の喜びはひとしおです。

この記事では、ピアノが楽しい理由と魅力について、説明します。

ピアノの音を出すのは簡単!

ピアノは、鍵盤を押すだけで音が出ます。机に向かって座るの同じようにイスに座り、腕だけ、鍵盤の上に乗せればいいわけです。その姿勢はある意味、普段日常生活の中でやっている姿勢とそんなに変わりはありません。もちろん、正しいフォームはあるので基礎練習は必要ではありますが、鍵盤を下げると音は出るのです。しかも、ちゃんと「ドレミ・・・」という音程のある音が出ます。

これは他の楽器では当たり前のことではありません。

バイオリンなどの弦楽器は、日常的に行う姿勢とはかけ離れています。楽器をあごに挟み、弓にある程度重みをかけ、一定方向に動かし、弦を擦って音を出します。この動きだけでも、正しい姿勢で弾くには時間がかかりますし、指導者のアドバイスがないと、ちんぷんかんぷんです。正しい音程を出せるようになるまでには、さらに訓練が必要です。

管楽器も、まず音を出すまでに時間がかかります。リコーダーのようにすぐに音が出るわけではありません。音が出るまでに、コツを掴まないといけないようです。

その点、ピアノは鍵盤を押せば音が出るのですから、音出しに手間がかからないのは嬉しいですね。

ピアノはソロでも、歌や楽器とも楽しめる

声楽や他の楽器の場合は、ほぼピアノの伴奏があって1曲の曲として完成です。もちろん、声楽のアカペラ、楽器で言えば無伴奏の楽曲を選べば、伴奏者は不要ですが。

ピアノは1人でも、曲として完成します。それは他の楽器にはあまりない、ピアノならではの魅力だと思います。

保育士、学校教諭など資格試験に有利

進路が決まってからピアノの練習をしようと思っても、そんなにすぐに身につかないのがピアノの大変なところです。

子どもの頃から習い事としてやっておくと、将来ピアニストにならずとも、保育士や小学校教諭などの資格試験に有利です。人生の選択肢が広がります。

ピアノが弾けると子どもたちの人気者に

そんなにスラスラと弾けなくても、ちびっ子の好きそうな曲、童謡やアニメの曲など弾くことで、子どもたちと通じあえます。

メロディーと和音くらいの簡単なアレンジでさえも、子どもは喜びます。

筆者自身も、ピアノは、超人見知りの甥っ子や姪っ子と仲良くなれた、唯一の手段でした。

どうやら小さい子の中には、ピアノの音が好きな子が多いようなんです。

これまでに、フルートやバイオリンには関心のない赤ちゃんでもピアノを弾くととても興味を示すことを、何度か経験しました。ピアノはメロディー以外にも和声があるので、小さな子ですら、すぐに音楽が捉えやすいのかもしれないですね。

ピアノは幸福感と脳トレ効果!

ピアノは左右違う動きをしますし、メロディー、和声、バス、副旋律など様々な役割を表現します。そのため、聴いた感じより難しいこともよくあります。

その難しさがある分、できた時の達成感はひとしおです。達成感を得られると「ドーパミン」というホルモンが分泌されるといわれます。効能としては幸福感や集中力がアップするそうです。若返りホルモンとも呼ばれます。

ピアノは左右の手が違う動きする内容を譜面から読みとり、なおかつ音楽表現も考えながら演奏します。つまり、1度に様々な動きを行なっているわけです。それは自然と、脳をフルに活動させることにもつながります。

このことから、ピアノは脳トレ効果が脳科学的も検証されているのです。

美しい音色を奏でながら、幸福感アップや脳の若返り効果も期待できるなんて、すてきなことではありませんか?

他の楽器への移行や音楽理論の理解も早い

ピアノは和声楽器なので、習得していくうちに、ある程度の音楽の知識は自然と身についていきます。音楽理論を勉強するにあたっても、理解が早くなります。

また別の楽器に挑戦したいと思った時に、初めてでも未経験者よりずっとスムーズに楽器のしくみが理解ができますし、習得も早いです。

まとめ:ピアノを弾くのは楽しい。その理由と魅力を説明します。

ここまで、ピアノが楽しい理由と魅力について説明しました。まとめると次のようになります。

・初心者でもすぐに、音を出せる。

・ソロでも、歌や楽器との共演でも楽しめる。

・ピアノ経験者は保育士や小学校教諭の資格試験に有利。人生の選択肢が広がる。

・少しでも弾けると、ちびっこの人気者になれる。

・ピアノを弾くことで幸福感や集中力が増す。また脳トレ効果も期待できる。

・他の楽器への移行も早いし、音楽理論に対しての理解も早い。

ピアノにはこのような特長がありました。それを全て揃えている楽器はなかなかありません。

ピアノは楽しいものです。その魅力をあらためて感じながら、ぜひこれからも音楽を楽しんでほしいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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ピアノ

ピアノの再開。ブランクがあっても大丈夫。

最近よくTVでも芸能人がピアノを披露したり、駅や空港でピアノを通りすがりの人が弾いたりする番組を見かけます。YouTubeやストリートピアノで見事なピアノを披露している人もいますね。

以前はピアノの演奏を聴くには、コンサートホールで綺麗な服装をして、行儀よく聴くイメージが強かったかもしれません。今では、以前より気軽に身近にピアノが聴ける場が増えたような気がします。

そういう姿を見て、ずっと昔にピアノを習っていた人は、再開してみたいという気持ちになることもあるのではないでしょうか。それとも、ずっとブランクが長すぎて、もう自分には関係ない夢だと諦めてしまってませんか?

この記事では、ブランクがあってもピアノ再開は大きな壁ではない、その理由を紹介します。

 

どんなに長いブランクでも、ピアノ未経験者よりは有利

ブランクと言っても、人によって状況は様々です。どんなに長いブランクでも、ピアノ未経験者よりは有利な理由があります。それについて説明します。

経験者は、必ず感覚を思い出す

30年のブランクがあったとしても子どもの頃、10年間真面目に練習していたのであれば、楽譜が読めて、かなり弾けるまでのレベルまで達していたのではないでしょうか。

真面目に練習していなかったとしてもピアノ教室に通っていた期間があれば、楽譜の読み方もある程度分かるでしょう。

いずれにしても、どんなにブランクがあっても、しばらく練習を続ければ、指の感覚や楽譜を読む感覚は、個人差はあれど、必ずよみがえります

初心者よりも感覚を掴むのが早い

ピアノ歴がわずか1年であれば、楽譜の読み方は入門程度にしか習得できていなかったかもしれません。そんな場合は再開しても、まずは入門レベルまでにしか上達しないでしょう。

それでも、少なくとも言えるのは、そういう人ですら、全くの初心者よりは1歩でも2歩でもリードしているということです。

ブランクが長くて、ピアノの動きや楽譜の読み方を全然覚えていないという人であっても、再開してしばらく続けていれば、感覚を取り戻す時が必ずきます。初めてピアノを始める人よりは、ずっと早い段階で、指が動いてくれるのです。

「ピアノの経験がわずか1年であっても、1年分は初心者よりリードしている」、それは事実です。ブランクがあっても、その経験は、再び練習を始めれば、必ず役に立つのです。

せっかくピアノの経験者であれば、これ以上ブランクを空けるより、再開してみませんか?ブランクが短ければ短いほど、再開が早ければ早いほど、思い出すまでの時間は最小限ですみます

初心者でも、経験は必ず残る

では、初心者の人はどうでしょうか。「今から始めても上達するか分からない」「長続きするか分からない」という理由でピアノ学習に挑戦することをためらっている人がいるとしたら、迷っている時間がもったいないです。迷うくらいなら始めちゃいましょう。

独学でもいいのです。いつかやめてしまっても、次に再開する時は、初心者の人よりはリードしていることになるわけです。

経験は、必ずあなたの頭と身体の中に残ります。

ピアノ再開の目的は?

ピアノを再開する目的や理由は、どんなことがあげられるでしょうか。

ピアノをスキルアップさせたい

ピアノが好きだったのに、環境や時間の都合でやめざるを得なかった人もいるかもしれません。

ある程度頑張っていた時期があれば、昔やっていたレベルまで復活させるまでは独学で続けてもいいかもしれません。

さらに上を目指したい人は、再開するにあたり、レッスンを受けることもひとつの方法です。

憧れの曲・好きな曲を弾いてみたい

子どもの頃は決められた教材や曲集で練習し、ちょっと退屈な想いでピアノと関わっていたという人も多いかもしれません。

1度やめて、自由に選択できる今、昔から好きだった曲・憧れの曲を弾いてみたいという人もいるでしょう。

自由にできる今こそ、再開して、ピアノを楽しみましょう。子どもの頃より、自分の意思で取りくむ分、楽しめるはずです。

脳トレのためにやりたい

人生100年時代と言われます。ただ長生きするだけでなく、いつまでも身も心も元気でいたいものです。

ピアノの練習は、普段使わない指を使うことで、脳が活性化されると言われます。さらに曲が弾けるようになるとい達成感を得られることで、若返りホルモンである「ドーパミン」が分泌されると言われます。これは脳科学的にも証明されている事実なのです。

脳トレ・ボケ防止のために、ピアノ再開という方法を選ぶことはとても賢い選択だと思います。

ピアノの再開は独学、レッスン通い、どちらがおすすめ?

ピアノを再開したい人の中には、ピアノ教室に通った方がいいのか、独学でもできるのか、それを迷っている人は少なくないと思います。それぞれのメリットを紹介します。

独学のメリット

迷っているうちに独学でも、さっさと始めた方がより早く再開できます。今はYouTube、WEB、書籍など、独学で学習できる情報が溢れています。「この人の指導方法は分かりやすいな」と思える人が見つかれば、こっちのものです。レッスン代をかけずにピアノが学べることは、時間とお金の節約にもつながりますから。

そして何より、昔、1度でも先生から教わった経験があるのですから、全くの初心者ではありませんよね。今回はまずは独学で再開、というスタイルでもいいと思います。

ピアノ教室に通うメリット

ピアノをもう一度基礎からしっかり学びたい、練習を継続させたい、と思う人はできればピアノ教室に通い、プロの力を借りた方がいいかもしれません。指導法も人柄も、自分に合う人を探して、その先生を信じてついていきましょう。

あなたの今のレベルに合った指導法を受けることで、正しい姿勢や奏法が身につきます。その方が、変な癖がつきそうになっても、回避できますし、何より、上達への近道です。

まとめ:ピアノの再開。ブランクがあっても大丈夫。

ここまで、どれだけブランクがあってもピアノの再開は初心者より有利である理由を説明しました。

ブランクは人によって様々な状況です。もちろん、ピアノの経験が長い人やブランクが短い人の方が、再開して、感覚はすぐに思い出せます。

しかし、どんなにブランク長くても、経験が短くても、再開して練習をすれば、必ず感覚がよみがえる時がきますし、全くの初心者がピアノを始めるよりは、上達が早いです。

経験したことは必ず、やれば思い出しますし、自分の身体に残るものです。

そのような理由から、ピアノを再開するということは、初心者がピアノをスタートさせるより、ずっと有利です。

再開した時に独学か、レッスン通いかそれに迷う時も、取りかかりやすい方法をまずは選びましょう。ブランク期間が短いほど、早く感覚は戻りますから

基礎を学んだ人であれば、再開した時、独学でも大きな問題はありません。

ぜひピアノを再開して、生涯を通しての趣味に、脳の活性化のために、素敵な音色を奏でてみませんか。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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ピアノ

子どもがピアノを自主的に練習する方法

生活の中に欠かせない音楽。音楽を学ぶことは、想像力や感性が豊かになり、情操教育にも良いと言われています。特にピアノはそのステキな音色により、一生の趣味にする人が多いほど、大人にも人気の楽器です。そして技術面の上達だけでなく、子どもの将来に役立つ力を伸ばすことができるとも言われます。

そういう中で、せっかく子どもにピアノを習わせているのに、なぜ自分から練習しないのか、と悩んだり、イライラしてしまったりする親御さんは多いと思います。毎月の月謝も安くはありませんし、楽しく練習に取りくんでくれたらどんなによいでしょうか。

ここではなぜ、子どもがピアノを練習しないのか、その原因と解決方法についてお伝えします。

子どもの習い事に人気のピアノ

昔から定番の習い事であるピアノは、今でも人気の習い事のようです。以前は女の子の習い事のイメージが強かったですが、最近はインターネットの動画で一般の男性が楽しそうに弾いている姿もよく見かけます。そういう動画を見ると、以前よりピアノが身近に感じられ、ピアノを弾く層が広がったようにも感じます。

ここではピアノが人気と言われる理由を紹介します。

ピアノを習うメリット

楽器の演奏には、指を正確に動かしたり、音を聞きとったり、楽譜を読んだりなどの作業が求められます。

中でもピアノは、曲のメロディーや和声、リズムなど、多くの情報を覚えるので活発に脳を使います。また右手と左手を同時に使うため、右脳と左脳両方を活性化させるそうです。両手の動きを暗譜をすることで記憶する力も身につきます。

ピアノが弾けると、役に立つことは他にもあります。いずれ声楽や他の楽器を始めたいと思った時でも、楽器未経験者と比べて、断然スムーズに始められます。

学校の合唱コンクールで伴奏したり、ストリートピアノで弾いたり、バンドで弾いたり、などの体験もできるようになります。また将来、保育士や学校の先生を目指すことになった場合にも、ピアノの経験があるととても有利で、様々な場面で可能性が広がります。

ピアノは好き?嫌い?

ピアノが人気の習い事とは言っても、親が習わせたくて始めた場合。習っている本人はどう感じているのでしょうか?

自分から習いたい、と言いだしたわけでなくとも、教室に通うことを嫌がらない場合は、ピアノそのものは嫌いではないと思われます。また普段の生活で、流れている曲を口ずさんだりすることがあれば、音楽好きの要素が充分備わっていると考えられます。それでもなお、ピアノをなかなか練習しないという子は多いものです。

少なくとも言えることは「ピアノや音楽が好き」ということと「ピアノの練習が好き」ということは必ずしも同じではない、ということです。

子どもがピアノを練習しない理由

子どものタイプによって、やる気がでる方法は様々です。ここでは、ピアノを練習しない原因と対処法を紹介します。

強制される練習が嫌い

本来、音楽は心を豊かにするものです。しかし親から「練習しなさい」と言われることで「やらされている」感覚になってしまいます。また、ついつい「〇〇ちゃんはよく練習するのに」など比べてしまいそうになりますが、他の子と比べることは効果はありません。子どもによっては、それらの言葉がかえって練習する気を失せてしまう原因になるため、避けた方がよいでしょう。

読譜力がないため、弾けるまでに時間がかかる。

新しい曲にとりかかる時は、譜読みをしなければなりません。「譜読み」というのは初めて弾く楽譜をみて、正確なリズム・音符である程度、一通り通して弾けるようになることです。ピアノを弾きたい願望が心の中にあったとしても、読譜力がないうちは譜読みに時間がかかり、楽譜に書かれてあることが正しく弾けるまで時間がかかります。

レッスンでは教えてもらっている内容とはいえ、スラスラと弾けるまでは時間がかかりますし、楽しいと感じる前に嫌気がさしてしまいます。

ただし、読譜力がない段階でも、正しく練習すれば、毎日確実に上達を実感できます。その練習方法を身につけると、毎日の練習の取りくみが楽に感じられます。

まずはその日の練習目標として、せまい範囲を練習し、なおかつハードルを低めに設定するようにしましょう。例えば、「右手で/1段目だけ/ゆっくりと」という感じです。練習に慣れていない子ほど、速く弾こうとします。そうなると出来ない壁にぶち当たり、やる気を無くしてしまいます。ゆっくりと、片手ずつ練習すること、このように欲張らないことがポイントです。

大切なことは毎日1歩でも進むこと、前進をゼロにしないことです。続ければ、1週間、1か月、半年、1年…と成果を実感できるようになります。気がつけば読譜力も身について、自然とピアノが楽しめるようになります。

ピアノの練習が習慣化していない

幼稚園・学校のように、時間割があり、集団としての決まりごとがあれば、子どもは決められた行動するをとることができます。一方、家での時間では基本的に制限がないので、自分のやりたいことだけをして過ごすことになります。

ただし子どもは適応力があるため、ピアノの練習も、一度習慣化してしまえば、わざわざ親が口出ししなくても、練習に取りくむことができます。無理なく、楽に取りくめる方法を、いくつか試してみましょう。理想は「少ない時間でも、毎日弾くこと」です。

もちろん、練習時間は長ければ長いほど上達が早く見込めます。しかし、最初のうちは、5分、10分など、短い時間から始めましょう。目標を確実に達成することで、達成感を味わえます。短く設定し、あっという間に時間が過ぎれば、練習に物足りなさを感じて、もっと練習してみようかという気持ちになれば、しめたものです。

少ない時間でも毎日続ければ、上手になったことを実感して、大きな自信につながっていきます。

習慣の中にピアノの練習時間を取り入れる例

・練習時間を決める (例)17時から30分間。など

・毎日の習慣の前後に組みこむ (例)おやつの前、またはご飯の前の30分間。起きたら30分間。など

習い事が多い、という人は学校に行く前の時間に練習することもひとつの方法です。

私の知人の息子さんは、夕方はサッカーの練習が毎日あるので、ピアノの練習は毎朝起きたら10回練習、それが毎日の習慣だったそうです。時間としてはだいたい30分間、それが習慣づいていて、親の口だしはほとんどしなかったとのこと。中学生になった時には、運動部に所属しながら、学校での合唱コンクールの伴奏は、毎回引き受けていたそうです。

本来は通し弾きだけの練習は、効率が悪くなることもあるので、先ほど述べたように、「せまい範囲で」の部分練習も取り入れる方が効果的です。しかし、習慣化においては、本人が毎日の練習で迷わず、すぐにとり取りくめること、それがコツだと言えます。

練習の手順が分かっていない

中には「何から、どう練習すればよいのか」それが分からないためにピアノに向かわない子もいます。レッスン時に先生から、注意点など、教わっているはずなのですが…。いざ1人で練習を進めるとなると、何から手をつけて良いのか分からないのかもしれません。1人で練習ができるまでは、親が一緒に練習手順などをフォローしてあげるとよいでしょう。それをやってあげることで、そのうち1人でもピアノに向かえるようになります。

練習手順の例

①前回のレッスン内容の復習をする。習った範囲・内容・演奏ポイントなどを、子どもに言わせ、本人にあらためて認識させる。

②次のレッスン日までの課題の範囲・内容を本人に言わせながら、認識させる。

③そのために、どういう手順で練習すれば仕上げられるのか、本人と一緒に考え、1週間の練習計画をざっくりと立てる(口頭での確認でもよい)。

大切なことは、練習する意識づけをしてあげることです。短時間で構いませんので、この作業はレッスン日の翌日に、一緒に行いましょう。親も「子どもと同じ目線で、ピアノの練習計画を一緒に楽しむ」ことが必要です。決して、強制的にならないようにしましょう。

このように、締め切りまでに何かを計画的に仕上げていくことは、その後の人生で様々な経験に対しても役に立ちます。ピアノの練習を1人でやることは、技術的な向上以外に、将来1人で物事を進め、目標達成するための訓練にもなるのです。

課題が少ない

次のレッスンまで、課題をほとんど出さない先生もいます。「宿題は、できるところまでやってきてね」という感じです。生徒の自主性に任せる、ということでしょうか。

好奇心旺盛な子どもにとっては、それこそがピアノを練習しない理由だったりもします。ピアノが好きなのにも関わらず、宿題の範囲をはっきり指示しない、出されたとしてもわずかな量である、などの理由で練習の意欲がわかないのです。

そういう場合は、先生へ連絡し、課題や譜読みの範囲を毎回、明確に提示してもらえないか、相談してみましょう。また、その子のレベルより少し高めの曲を長いスパンでチャレンジすることもやる気につながります。好奇心をくすぐるような目標を作る、ということです。それも併せて、相談してみることをおすすめします。

上手になりたい、と思わせるような理由がない・お手本がいない

クラスやピアノ教室に、同じようにピアノを頑張っているような子がいる場合、何となくでも負けたくない気持ちがあり、自然とピアノに向かえるかもしれません。またいつか弾いてみたいと思うような憧れの曲があれば、それも練習のやる気を引き出してくれます。

そういう存在がいない、曲がない、という場合どうすればよいでしょうか。

発表会がある場合は、ぜひ参加しましょう。参加することにより、目標が明確になりますし、参加した他の生徒を見て、「あの子のように上手になりたい」「次はあの曲を弾いてみたい」と刺激を受けることができます。

向上心の強い子は、コンクールへの参加を検討することもおすすめです。コンクールにもレベルが色々ありますので、最初のうちは敷居の低めのものからだと受けやすいと思います。ステージに立つという経験をすると、これまで見せたことのない実力を発揮する子もいますし、多くの子どもは大きな成長を遂げるものです。

ピアノ教室・先生との相性が合わない

ピアノという楽器が嫌いでなくても、ピアノ教室の方針や先生との相性が合わないことが理由で、練習にやる気が起きない子もいます。先生が好きであれば、自分の頑張りを認めて欲しいという気持ちが自然と生まれ、先生に言われた通りに練習できるものです。

これまでにあげた「練習しない理由」にどれにも当てはまらない場合、ピアノを続けたい気持ちがあるのか、別の教室に変えてみるのはどうか、など本人の気持ちを知るための話し合いをしてみてはいかがでしょうか。

自主的にピアノを練習するようになるまで

ここでは、自主的に練習するようになるまで、普段からできることをお伝えします。

練習が楽しくなるしくみを作る

毎日練習が終わるごとにかわいいシールを貼る、カレンダーに印をつける、など日々の取りくみを記録してみましょう。自分が頑張ってきた積み重ねが目に見えて分かるので、達成感が味わえます。そしてその努力を、しっかりと褒めてあげましょう。

生活の中に音楽を

普段から、沢山のジャンルの音楽を子どもたちの耳に触れさせるようにしましょう。特にクラシックはオーケストラの楽器の演奏も聴けます。様々な楽器の音色を聴くことは、ピアノ演奏で表現する際にもとても役に立ちます。そしてピアノ曲を沢山聴いておくことも、子どもたちが「いつかこんな曲弾いてみたい」と思うきっかけにつながります。

これまでクラシック音楽に興味がなかった親御さんも、これを機会にクラシックを聴いてみはいかがでしょうか。クラシックは敷居の高いものと思われがちですが、決してそうではありません。作曲された当初は今でいうポップスのように、気軽に聴ける、身近な曲だったのです。しかも本当に質の良いものだけが今の時代まで残っているのですから、聴いてみる価値は充分あります。よりよい音楽を聴くことで、知らなかった世界が広がりますよ。

家族全体で音楽に触れる環境を作ることは、子どもたちが自然にピアノを弾きたくなる理想の環境と言えます。

見守る

親に対して素直になれない子どもいます。「簡単に言う親の通りにはならないぞ」という軽い反発の態度のような状態でしょうか。

実は筆者自身がそういう子どもだったので、そのように素直になれない気持ちになってしまう状況は理解できます。そういう子どもに対しては、言い方を変えたら解決するということではありません。私の場合は、先生を変えたことがきっかけで、自然と練習するようになりました。

ただ、先生やピアノ教室を変えることはそう気軽にできることではありません。私の場合は、たまたま先生が変わったことがきっかけだったわけですが、他の子どもにとってはもっと違う方法があるかもしれないのです。

結局は、その子にとって、自然と練習に取りくめる方法が見つかるまで、色んなアプローチを試し続けるしかないのかな、と思います。それまでは、ピアノを続けるとこんなステキなことがあるよ、色々な可能性を広げられるよ、とピアノを続けた先の未来を想像させてあげながら、長い目で見守ってあげましょう。

そしてピアノを上達させたい、といつかその子のタイミングで行動するようになった時に、全力でサポートしてあげてください。

まとめ:子どもがピアノを自主的に練習する方法

ここまで、子どもがピアノを練習しない理由と解決方法をお伝えしました。まとめると次のようになります。

・強制的に練習させることはNG

・読譜力がないうちは、ハードルを下げた練習をする

・ピアノの練習を、毎日の習慣にする

・好奇心をくすぐるような目標を作る

・生活の中に音楽を取り入れる

・最適な方法が見つかるまでは、見守る

音楽は生活に欠かせないものです。好きな曲が何でも弾けるようになると、素晴らしい世界が広がります。年を重ねるとそれが分かってくるので、大人になってからピアノを始めたい、と思う人が多いのかもしれません。

それを子どものうちに習得できることはとても価値のあることです。その素晴らしさを子どものうちに知って欲しい、私はそう思います。そして親御さんの想いがお子さんにちゃんと伝わるよう、心から応援しています。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。